解析チームです。ユニリーバ・ジャパンが誇るCLEARブランドは、世界中で10億人以上に愛用されるスカルプケアの老舗として知られています。2019年の発売以来、男性向け頭皮ケア市場で一定の支持を集めるフォーメンシリーズの新作ですが、果たしてその実力は？成分表を読み解くと、ある重大な事実が判明。今回は数値データと最新研究を駆使して、隠された真実を暴露します。

概要

解析ドットコムの評価では2,588製品中2,571位という衝撃の結果に。特に配合成分のレベルは0.5点、頭皮ケア力も1点と深刻な状況です。業界平均（成分レベル2.3点、安全性3.1点）と比較すると、環境に悪影響なドデシルベンゼンスルホン酸TEAの使用が目立ちます。一方でシトラス香料による使用感（2.4点）や、月間400個のEC販売実績は健闘していると言えるでしょう。

余談ですが、この商品の販売開始日（2019/2/5）はバレンタイン直前。チョコレートと違って頭皮に効く？と謳ったマーケティング戦略だった可能性があります。

注目の成分

1. ドデシルベンゼンスルホン酸TEA

   環境中で分解されにくく、米国化学会（ACS）の研究では水生生物への毒性が確認されています。人体への影響は未確定ですが、欧州連合では2021年から化粧品への使用が制限されています。コスト削減のため採用されたと考えられますが、現代の環境基準には即していない素材です。

2. サルビアヒスパニカ種子油（チアシードオイル）

   リノール酸が60%以上含まれる植物油で、2018年の東京医科歯科大研究では、肌への浸透性がオリーブオイルの1.8倍であることが判明。抗炎症作用に関しては、0.5%溶液でヒト線維芽細胞のIL-6分泌を23%抑制するというデータも存在します。

メリットとデメリット

最大のメリットは香りの良さ。シトラス系香料が配合され、使用者の94%が「清潔感がある」と評価しています（某モニタリング調査）。ただし、この香りを楽しむために必要な洗浄成分がデメリットとリンク。前述のドデシルベンゼンスルホン酸TEAは洗浄力が強い反面、皮脂膜を過剰に除去する可能性があります。

競合製品（例：資生堂 アデノバイタル）と比較すると、保湿成分のグリセリンが3位に配合されている点は評価できますが、エイジングケア成分のスコア（1.1点）は大幅に劣ります。また、2016年の研究が示す通り、リンス剤の頭皮使用によるフケ・かゆみリスクは最大の懸念材料です。

まとめ

正直に言いますね。この商品は「香りで選ぶなら◎、成分で選ぶなら×」の極端な存在です。頭皮のことを真剣に考えるなら、環境にも人体にも優しい成分構成が必須。ただし、400円台の価格帯でシトラスの香りを楽しめる点は、お試し用として悪くはありません。

1. ◎ 野外作業後に香りでリフレッシュしたいとき
2. △ 予算重視で成分にこだわらない方
3. × 敏感肌や頭皮トラブルを抱える方