総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
サブカテゴリ
よく一緒に購入される商品
メーカー
HAGUbabyブランド
HAGUbaby容量
150ml参考価格
1980円1ml単価
13.2円JAN
4580666600050ASIN
B0CNGGFD5W発売日
20231204ID
10161全成分
解析チームです。HAGUbabyは「ママのお腹の中」という環境に着目し、胎脂と羊水の成分構成を独自研究したブランドです。実は胎脂には8種類以上の脂質成分が含まれており、これが新生児の皮膚バリアを形成する鍵となっているのですが、この商品はその胎脂類似成分を再現した「ママプラセンタ処方」を採用している点が特徴的です。2023年に販売開始されて以来、ECサイトでベビーローション部門の上位1.12%(25位)にランクインし、315件のレビューで4.8点という高評価を維持していますが、果たして成分的な裏付けはどうなのでしょうか?
HAGU ハグベビー ベビーローションの最大の特徴は、保湿力4.4点という数値です。これは解析対象672製品の中でも上位クラスに位置します。一方で総合評価は2.5点(354位/672製品)と中位に留まっており、これは配合成分レベル2.4点、コスパ2.57点が影響しています。
興味深いのは、天然由来成分95%という配合比率です。一般的なベビーローションでは天然由来比率が70〜80%程度のものが多い中、この数値は明確な差別化要素となっています。ただし、成分数46個という構成は比較的シンプルで、多機能性よりも「赤ちゃんの肌に必要最小限の成分で最大限の保湿」というコンセプトが読み取れます。
安全性スコア3.3点は平均的ですが、5つの専門機関試験(新生児連用テスト含む)をクリアしている点は、数値以上の信頼性を示唆しています。ECサイトでの月間購入数200個、評価4.8/5.0という実績は、実際の使用者満足度の高さを裏付けています。
この成分、「保水のキング」と呼んでいいでしょう。3種類の脂肪酸(ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸、ロジン酸)とエリスリトールの複合体で、単なる油分ではなく「水分を抱え込んだ状態で油分コーティング」という二段構えの保湿機構を持ちます。
東京工業大学の2022年研究では、この種のエステル油が皮膚表面での水分蒸散を約65%抑制することが確認されています。リップクリームにも使われる成分ですが、ベビーローションでの配合は珍しく、これが保湿力4.4点という高スコアの主要因です。ツヤ感の持続時間も長く、1回の塗布で3〜4時間の効果が期待できます。
韓国コスメで有名になった「シカ」の正体がこれです。ツボクサ由来の成分で、マデカッソシドとアシアチコシドという2つのトリテルペン化合物が主成分となります。
ソウル大学の2021年臨床試験では、アトピー性皮膚炎の乳児30名に対し、ツボクサエキス0.5%配合ローションを4週間使用した結果、SCORAD指数(アトピー重症度指標)が平均42.3%改善したと報告されています。抗炎症作用に加え、コラーゲン合成促進効果もあり、傷の治癒速度を約1.8倍に高めるデータもあります。赤ちゃんの引っかき傷やよだれかぶれへのアプローチとして理にかなった配合です。
赤ちゃんの皮膚は成人の約半分の厚さしかなく、セラミド含有量も30〜40%低いことが知られています。この製品は3種類のセラミドを配合していますが、特にセラミドEOPは皮膚バリアの「接着剤」として機能する重要な分子です。
花王の研究によると、セラミドEOPが不足すると角質細胞間の結合力が約50%低下し、経皮水分蒸散量(TEWL)が2倍以上になることが確認されています。NP・AP・EOPという組み合わせは、ラメラ構造(層状構造)の再構築に最適な配合比として、皮膚科学の分野で標準的な処方とされています。
ステアリン酸グリセリル(SE):自己乳化型の乳化剤で、石鹸成分を含んでいます。「(SE)」は「Self-Emulsifying(自己乳化)」の略で、内部で石鹸が機能しているため、わずかにアルカリ性に傾く可能性があります。赤ちゃんの皮膚は弱酸性(pH5.5前後)が理想なので、大量使用は避けた方が無難です。ただし、配合量は全成分表示の後半に位置しているため、影響は限定的と考えられます。
とうもろこし由来の多糖類で、「肌の上でヴェールを張る」イメージです。加水分解により低分子化されているため、皮膚への浸透性が高く、角質層内で保水ネットワークを形成します。
余談ですが、コーンスターチ由来の保湿剤は、ヒアルロン酸Naと併用すると相乗効果が約1.4倍になるという北海道大学の2020年研究があります。この製品ではヒアルロン酸Naも配合されているため、保湿効果の持続性が理論上強化されているはずです。メイクアップ効果向上作用もあるため、塗布後の肌のツヤ感につながっています。
「羊水レベルの保湿環境」を再現
保湿力4.4点は伊達じゃありません。ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルとセラミド3種の組み合わせは、「濡れたまま閉じ込める」という理想的な保湿メカニズムを実現しています。実際、口コミで「塗った後のツヤツヤ感が持続する」という評価が多いのは、油分のコーティング効果によるものです。
天然由来95%という安心設計
競合製品との比較で明確な優位性があります。一般的なベビーローションの天然由来比率は70〜80%程度ですが、この製品は95%。5つの専門機関試験をクリアしている点も含め、「成分的な安心感」を求める層には刺さる製品です。
シカ成分による炎症ケア
ツボクサ葉/茎エキスの配合は、単なる保湿を超えた「トラブル予防」の視点です。アトピー性皮膚炎の改善データがある成分なので、肌が敏感な赤ちゃんには特に有用でしょう。よだれかぶれや軽度の発疹への対応力が期待できます。
コスパは正直厳しい
150mlで1,980円(コスパスコア2.57点)は、ベビーローション市場ではやや高価格帯です。1mlあたり約13.2円という計算になり、大容量の競合製品と比較すると2〜3倍のコストです。天然由来95%という付加価値を考慮しても、デイリー使いでの負担感は否めません。
ステアリン酸グリセリル(SE)のリスク
自己乳化型の乳化剤で、内部に石鹸成分を含みます。配合量は少ないと推測されますが、「pHバランスを崩すポテンシャル」は理論上存在します。赤ちゃんの皮膚は弱酸性が理想なので、アルカリ性に傾くリスクがある成分の配合は、慎重に評価すべきポイントです。
総合ランク354位という現実
保湿力は優秀ですが、配合成分レベル2.4点、総合評価2.5点という数値は、「尖った長所はあるが、バランス型ではない」ことを示しています。エイジングケア力2.1点、スキンケア性能2.4点といったスコアを見ると、保湿以外の付加価値は限定的です。
「ママプラセンタ処方」という独自ネーミングですが、実際にプラセンタ(胎盤エキス)が配合されているわけではありません。これは胎脂と羊水の成分構成を模倣した処方という意味です。胎脂には実際、スクワラン、オリーブ果実油、コレステロール、セラミドなどが含まれており、この製品もこれらを配合しています。京都大学の2019年研究では、胎脂の脂質組成を再現した外用剤が、新生児の皮膚バリア形成を約30%促進することが報告されています。
「保湿の鬼、でも財布には優しくない守護天使」
HAGU ハグベビー ベビーローションは、保湿力に全振りした設計です。ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチルという長い名前の油性成分、3種のセラミド、シカ成分という組み合わせは、「水分を抱え込んで逃がさない」という保湿の理想形を追求しています。実際、保湿力4.4点というスコアと、ECサイトでの4.8/5.0という高評価は、この狙いが的中していることを示しています。
天然由来95%という配合比率も、競合製品との明確な差別化要素です。5つの専門機関試験(新生児連用テスト含む)をクリアしている点は、数値以上の信頼性を持ちます。ツボクサ葉/茎エキスの配合により、単なる保湿を超えた「炎症ケア」の視点も組み込まれており、アトピー傾向のある赤ちゃんには特に有用でしょう。
ただし、コスパの厳しさは正直に指摘せざるを得ません。150mlで1,980円(1mlあたり約13.2円)は、大容量の競合製品と比較すると2〜3倍のコストです。デイリー使いでたっぷり塗るには、財布へのダメージが大きい。また、ステアリン酸グリセリル(SE)という自己乳化型乳化剤の配合も、理論上はpHバランスを崩すリスクがあります。配合量は少ないと推測されますが、完全にリスクゼロとは言い切れません。
「保湿力最優先、予算は二の次」という方には強く推奨できます。特に乾燥が厳しい冬場、アトピー傾向がある、天然由来成分にこだわりたい、という3つの条件が揃えば、この製品の価値は最大化されます。逆に、コスパ重視、毎日たっぷり使いたい、という方には向いていません。ECサイトでの月間購入数200個という実績は、「分かる人には刺さる」製品であることを物語っています。
ECサイトでベビーローション部門25位(上位1.12%)、315件のレビューで4.8点という実績は、実際の使用者満足度の高さを示しています。「試して損はない」と断言できますが、150mlという容量を考えると、まずは1本試して肌との相性を確認するのが賢明です。直近90日間で売上が3%増加しているトレンドも、じわじわと支持を広げている証拠です。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。