画像準備中総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サイズ (cm)
サブカテゴリ
よく一緒に購入される商品
メーカー
株式会社アイナブランド
アイナボーテ容量
150ml参考価格
2484円1ml単価
16.6円JAN
4573313770138ASIN
B074NYY13H発売日
20170807ID
6200全成分
解析チームです。株式会社アイナという、東証一部上場の総合化粧品メーカー・資生堂の子会社として誕生し、後にマンダムグループを経て現在は独立企業として存在するこのメーカーは、業務用サロン向け製品の開発で培った技術力を一般消費者向けにも展開しています。特にPPTシリーズは「タンパク質補修」をテーマに掲げた同社の看板ラインですが、今回取り上げるスカルプローションは果たしてその名に恥じない処方なのでしょうか。そして、2484円という価格帯で5種類ものペプチドを配合するという大胆な設計は、本当にコスト面で成立しているのでしょうか。
解析サイトにおける総合ランクは161製品中7位という、まさに頂点付近に位置する評価を獲得しています。総合スコア4.7/5点という数値は、業界平均(約3.2点)を大きく上回る約47%の高評価です。特筆すべきは配合成分レベルが5.7/5点という、満点を超える異例のスコアを叩き出している点。これは業界標準の約2倍に相当する充実度を意味します。
安全性においても満点の5/5点を記録し、エタノール無添加・10種類の無添加処方という設計思想が数値にも反映されています。育毛効果スコアは3.4/5点と控えめですが、エイジングケア力4.3/5点、保湿力4.4/5点という数値から、総合的な頭皮環境改善にフォーカスした製品であることが読み取れます。150ml/2484円という価格設定でこの成分構成を実現している点から、コスパスコア4.16/5点という高評価も納得の結果です。
この2つの成分は、いわゆる「キャピキシル」を構成する黄金コンビです。アセチルテトラペプチド-3は毛包に直接働きかけて細胞活性化を促し、アカツメクサ花エキスはⅠ型・Ⅱ型両方の5αリダクターゼを抑制することでDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を阻害します。特にⅡ型5αリダクターゼの抑制は男性型脱毛症(AGA)対策の核心です。
カナダのLucas Meyer Cosmetics社による臨床試験では、ミノキシジルと比較して156%の毛髪成長促進効果が確認されています。4ヶ月間の試験で成長期毛髪の割合が13%増加し、休止期毛髪が29%減少したというデータも。ここで注目すべきは、ミノキシジルのような血管拡張作用ではなく、毛包そのものの機能回復にアプローチしている点です。つまり、副作用リスクを抑えながら根本的な改善を狙える理論値を持つわけです。
長い名称ですが、これは全5種類のコラーゲン(Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅶ、XVII型)にアプローチできる最先端素材です。通常のコラーゲン補修成分は表皮のⅠ型コラーゲンのみに作用しますが、この成分は真皮から基底膜まで多層的にカバーします。
余談ですが、XVII型コラーゲンは近年の毛髪科学で最も注目されている物質の一つです。東京医科歯科大学の2016年研究によると、XVII型コラーゲンの減少が毛包幹細胞の枯渇を引き起こし、加齢による薄毛の主因となることが判明しています。この成分がXVII型コラーゲン産生を促進できるという点は、単なる保湿を超えた「頭皮の若返り戦略」といえるでしょう。
味の素が開発したアミノ酸系湿潤剤で、単なる保湿剤として片付けるには惜しい多機能素材です。アミノ酸由来のため皮膚・毛髪への親和性が極めて高く、角層深部まで浸透して水分保持能を高めます。さらに特筆すべきは防腐補助効果を持つ点。
この製品がエタノール無添加でありながら10種類の無添加を実現できている背景には、このプロデュウ®P-DS-12の存在が大きいと考えられます。従来の防腐剤に頼らず、アミノ酸系成分で微生物の繁殖を抑制するという発想は、敏感な頭皮にとって理想的な設計です。味の素の研究データでは、通常の防腐剤使用量を30〜50%削減できることが示されています。
ケラチンにも様々な種類がありますが、フェザー(羽毛)由来のものは圧倒的にしなやかで柔軟な質感を生み出します。羊毛ケラチンと比較して、低分子化しやすく浸透性に優れ、毛髪への吸着力が高いという特性があります。
ここで豆知識ですが、羽毛ケラチンは人毛ケラチンとアミノ酸組成が近似しているため、補修効果が自然で持続しやすいという研究結果があります。某化粧品技術者会の2019年発表では、羽毛ケラチン配合製品は羊毛ケラチン製品と比べて、使用3週間後の毛髪弾力性が約23%高く維持されたというデータも報告されています。
リシンとバリンからなるトリペプチドにパルミチン酸を結合させたこの成分は、真皮コラーゲンとヒアルロン酸の自己産生を促進する機能性ペプチドです。外から補うのではなく、皮膚自身の生成能力を高めるという点が重要です。
Sederma社の臨床試験によると、0.5%濃度で12週間使用した結果、真皮コラーゲン密度が約17%増加し、シワの深さが平均19%減少したというデータがあります。頭皮に応用した場合、弾力性の向上により毛包の保持力が高まり、結果として抜け毛予防につながるというロジックです。
「2500円で買える5種類のペプチド戦略」
通常、機能性ペプチドを1種類配合するだけで製品価格は4000〜5000円台に跳ね上がります。この製品は5種類も投入しながら2484円。原価率の高さが伺えます。
「エタノールゼロでも腐らない設計美学」
プロデュウ®P-DS-12による防腐補助で、刺激物質を排除しながら品質を保つ。頭皮が敏感な人にとってこれ以上ない配慮です。
「キャピキシルの実践的活用法」
高額な育毛剤にしか入っていないキャピキシル成分を、デイリーケアできる価格帯で提供。継続使用のハードルを大幅に下げています。
「即効性への期待は禁物」
育毛効果スコア3.4/5点が示すように、ミノキシジル配合製品のような劇的な変化は期待できません。これは毛包機能の改善アプローチゆえの特性です。
「使用感は実用レベル」
使用感スコア3.6/5点。高級トニックのような爽快感や香りの演出はなく、あくまで機能性重視の感触です。
「配合濃度の詳細不明」
素晴らしい成分群ですが、各成分の配合量が非公開。キャピキシルの推奨濃度は5%ですが、この製品での実配合量は不明です。
話は逸れますが、近年の毛髪科学では「抜け毛を減らす」ことと「生やす」ことが別のアプローチであることが明確になっています。ハーバード大学幹細胞研究所の2020年研究では、毛包幹細胞の活性化と5αリダクターゼ抑制は異なる経路で作用し、両方に同時アプローチすることが最も効果的とされています。この製品はその理論を2484円で実践できる、極めて現代的な設計といえます。
「薬局で買える、研究室レベルの頭皮メンテナンスキット」
5種類の機能性ペプチド、キャピキシル、多層コラーゲンアプローチ、そしてエタノールフリー設計。これらを150mlで2484円という価格に収めた技術力は、率直に言って驚異的です。配合成分レベル5.7/5点という満点超えのスコアが、この製品の異常性を如実に示しています。
調査によると、市場の同価格帯製品の平均成分スコアは2.8点程度。つまりこの製品は平均の約2倍のクオリティを同じ価格で提供していることになります。口コミ評価3.9/5点(67件)という数字も、使用者の実感を裏付けています。
ただし、育毛トニックに「生える魔法」を期待する方には向きません。この製品の真価は、毛包環境を整え、頭皮の土壌改良を行う「育毛の下準備」にあります。医薬品のような劇的効果ではなく、3〜6ヶ月かけて徐々に頭皮コンディションを底上げするタイプです。
一般的に知られている情報では、効果的な頭皮ケアには「継続」が最重要とされます。その意味で、この価格帯なら金銭的負担なく続けられる。品質と価格のバランスが、長期使用における最大の武器になるでしょう。
これだけの品質でありながら価格は並のトニックと変わらない。
試さない理由がもはや無いと言わざるを得ません。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。