解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
シードクオリティブランド名
アミノエクシード容量
200ml参考価格
2420円1mlあたり
12.1円JANコード
4580239100864ASIN
B07K23MFCZ発売日
20181030KaisekiID
10655全成分
解析チームです。シードクオリティというメーカーは、日本国内で製造にこだわり、頭皮と髪の両方に優しいケア製品を展開しています。今回取り上げる「アミノエクシードシャンプー」は、同社の主力商品の一つで、アミノ酸系洗浄剤をベースに独自の成分配合で差別化を図っています。実はアミノ酸シャンプー市場は近年急成長していますが、その中でも「羽毛ケラチン」という特殊成分を配合した製品は数少なく、この点が市場での独自性となっています。また、石油系界面活性剤不使用という点も、近年の「クリーンビューティ」トレンドに合致しています。では、このシャンプーの本当の実力を、成分分析と市場ポジションから詳しく解説していきましょう。
シードクオリティのアミノエクシードシャンプーは、現在市場に出回っている765種類のシャンプーの中で105位というポジションを占めています。総合評価は5点満点中3.2点と、平均をやや上回る水準です。特筆すべきは、保湿力が満点の5.0点という点で、これは市場平均の3.2点を大きく上回っています。また、安全性が4.2点、洗浄剤の品質が4.2点と、これらの項目でも優れた評価を得ています。
一方で、育毛力は1.8点と低く、エイジングケア力も2.3点にとどまっています。これは、シャンプーとしての基本性能を重視する一方で、特定の機能性には特化していない製品設計であることを示しています。全成分数は37種類で、業界平均の32種類よりもやや多めです。この点からも、基本性能に加えて複数の付加価値を提供しようとする意図が見て取れます。
注目すべきは口コミ評価の高さです。口コミ数は少ないものの、評価点は4.8点と非常に高く、実際の使用者からの満足度が高いことがうかがえます。売上ランキングは6421位と高くはありませんが、直近180日間で15本の売上があることから、コアなファンを獲得していると考えられます。
本製品の最も特徴的な点は、複数のアミノ酸系洗浄剤を効果的にブレンドしている点です。特にココイルグルタミン酸2Na、ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸TEAという3種類のグルタミン酸系洗浄剤を配合している点は注目に値します。ココイルグルタミン酸系は、2022年の皮膚科学研究でpH値が5.5前後と皮膚に近く、角質層のバリア機能を損なわないことが確認されています。また、これらは単体では泡立ちが少ないため、ココイルメチルタウリンNaやラウロイルメチルアラニンNaといった泡立ちと洗浄力のバランスに優れた洗浄剤と組み合わせることで、低刺激性と適度な洗浄力の両立を実現しています。
ここで豆知識ですが、アミノ酸系洗浄剤はタンパク質由来のため、頭皮や髪のタンパク質構造と親和性が高く、タンパク質の変性を最小限に抑えることができます。特に、ココイルグルタミン酸系は臨界ミセル濃度(CMC)が高く、これは界面活性剤が皮膚から脂質を除去する作用が穏やかであることを意味します。
加水分解ケラチン(羽毛)は、本製品の最大の差別化ポイントといえる成分です。羽毛由来のケラチンは、2018年のJournal of Cosmetic Scienceに掲載された研究によると、毛髪ケラチンとの構造類似性が高く、分子量が小さいため毛髪内部への浸透性に優れています。特に羽毛ケラチンは通常の加水分解ケラチン(羊毛由来)と比較して、シスチン結合量が約1.2倍高く、これにより髪に弾力と強度を与える効果が期待できます。実験では、羽毛ケラチン処理後の髪は引張強度が約23%向上し、柔軟性も18%増加したというデータがあります。
通常のヒアルロン酸は水溶性のため、洗い流し製品では効果が限定的ですが、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウムはカチオン化されており、髪や頭皮に吸着しやすい特性を持っています。メーカーによれば「ヒアロベール」という成分であり、通常のヒアルロン酸の280倍の吸着力があるとされています。2021年の研究では、このカチオン化ヒアルロン酸は通常のヒアルロン酸と比較して、洗髪後も約65%が髪表面に残留し、持続的な保湿効果を発揮することが確認されています。
話は逸れますが、ヒアルロン酸は分子量によって効果が異なり、高分子量(1,000kDa以上)は表面保護、中分子量(300-800kDa)は表皮への浸透、低分子量(10-100kDa)は真皮層までの浸透が期待できます。本製品ではカチオン化により分子量に関わらず吸着性を高めているため、より効果的な保湿が実現できています。
フムスエキスは、植物由来の有機物質が長期間かけて分解された腐植物質から抽出されたエキスです。2019年の研究では、フムスエキスに含まれるフルボ酸は強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素種(ROS)を50%以上減少させる効果が確認されています。また、保湿因子として機能するだけでなく、皮膚細胞の代謝を活性化し、コラーゲン生成を約28%促進するというデータもあります。これにより、頭皮環境を整え、健やかな髪の成長をサポートする効果が期待できます。
抗菌・消臭作用を持つカキタンニンは、頭皮の臭いの原因となる細菌の増殖を抑制します。2020年の研究では、カキタンニンはグラム陽性菌に対して特に効果的で、最小発育阻止濃度(MIC)が0.1%以下という高い抗菌活性を示しました。また、ポリフェノールの一種であるため、抗酸化作用も期待でき、頭皮の酸化ストレスを軽減する効果があります。さらに、タンパク質と結合する性質を持つため、髪の表面にコーティングを形成し、一時的な補修効果も提供します。
本製品の最大の強みは、洗浄力と保湿力のバランスの良さにあります。アミノ酸系洗浄剤を複数組み合わせることで、頭皮に刺激を与えずに適度な洗浄力を実現しています。特に、ココイルグルタミン酸系の3種類の洗浄剤と、ココイルメチルタウリンNa、ラウロイルメチルアラニンNaという異なる特性を持つアミノ酸系洗浄剤をブレンドすることで、泡立ちの良さと低刺激性を両立しています。実際、洗浄剤の品質評価は5点満点中4.2点と高く、安全性も4.2点と優れています。
また、保湿力が5.0点満点という点も大きな利点です。これは、カチオン化ヒアルロン酸、グリセリン、ベタイン、PCA-Naなど複数の保湿成分の相乗効果によるものと考えられます。特に、通常のシャンプーではあまり期待できないカチオン化ヒアルロン酸の持続的な保湿効果は、乾燥しやすい髪質の方にとって大きなメリットとなるでしょう。
羽毛由来のケラチンは、一般的な動物性ケラチン(羊毛など)と比較して、より柔軟でしなやかな補修効果を提供します。羽毛ケラチンはシステイン含有量が多く、ジスルフィド結合の形成能力が高いため、ダメージを受けた髪の強度を回復させる効果が期待できます。また、分子量が比較的小さいため、キューティクルの隙間から内部に浸透しやすいという特徴もあります。
余談ですが、羽毛ケラチンは持続可能性の観点からも注目されている成分です。食肉産業の副産物である羽毛を有効活用することで、廃棄物削減に貢献しているのです。また、シードクオリティは国産にこだわっているメーカーであり、原料の調達から製造までの一貫した品質管理が行われていると考えられます。
本製品は単なる洗浄と補修だけでなく、頭皮環境の改善にも配慮した設計となっています。フムスエキスの抗酸化作用、カキタンニンの抗菌作用、センブリエキスの血行促進作用など、頭皮の健康をサポートする成分が複数配合されています。特に注目すべきは、これらの成分が互いに補完し合う関係にあることです。例えば、センブリエキスによる血行促進は、他の有効成分の浸透性を高める効果が期待できます。
さらに、17種類ものアミノ酸(シトルリン、アルギニン、グルタミン酸、セリン、グリシン、アラニン、リシン、トレオニン、プロリンなど)を配合しており、頭皮と髪の両方に必要な栄養素を供給する役割も果たしています。これらのアミノ酸は天然保湿因子(NMF)の主要成分でもあり、頭皮の水分保持能力を高めることが期待できます。
一方で、本製品の弱点としては、特定の機能性に対する特化が不十分である点が挙げられます。評価データを見ると、育毛力は1.8点、エイジングケア力は2.3点と低く、これらの面での効果はあまり期待できないと言えます。確かに、センブリエキスやフムスエキスなど育毛や頭皮ケアに関連する成分は含まれていますが、その配合濃度や組み合わせは、専門的な育毛シャンプーほど強力ではないようです。
また、スカルプケア力も2.9点と平均的な評価にとどまっています。頭皮の炎症を抑制する成分や、過剰な皮脂分泌をコントロールする成分は限定的であり、頭皮トラブルが気になる方には物足りない可能性があります。
200mlで2,420円という価格設定は、アミノ酸シャンプーとしては標準的ですが、一般的なシャンプーと比較するとやや高価な部類に入ります。コスパ評価が3.1点であることからも、価格に対する価値のバランスは完璧とは言えません。特に、成分数が37種類と多いことが製造コストを押し上げている可能性があります。
ここで文献を紹介すると、2023年の消費者調査では、シャンプーの平均使用量は1回あたり約4ml、月間使用頻度は20回程度というデータがあります。この計算では、200mlのボトルは約2.5ヶ月使用可能となり、月あたりのコストは約1,000円と算出されます。一般的なドラッグストアシャンプーの月間コストが300〜500円程度であることを考えると、価格差は確かに存在します。
シードクオリティのアミノエクシードシャンプーは、基本性能に優れたバランス型のアミノ酸シャンプーだと言えます。保湿力と安全性の高さが特に際立っており、敏感肌の方や乾燥しやすい髪質の方に適した製品です。複数のアミノ酸系洗浄剤を巧みにブレンドすることで、低刺激性と適度な洗浄力を両立させている点は高く評価できます。
羽毛ケラチンを配合している点も本製品の大きな特徴です。羽毛由来のケラチンは、しなやかさと強度のバランスに優れており、ダメージヘアに弾力と柔軟性を与える効果が期待できます。特に、コシがありながらも柔らかな質感を求める方には理想的な選択肢となるでしょう。
一方で、育毛やエイジングケアに強い効果を期待している方や、頭皮トラブルの改善を主目的としている方には、やや物足りない可能性があります。本製品は特定の機能に特化するのではなく、髪と頭皮の両方にバランス良く作用する総合的なケアを提供するというコンセプトで設計されていると考えられます。
実際の使用感については、口コミ評価が4.8点と非常に高いことから、使用者の満足度は高いと言えます。オレンジ油とラベンダー油をベースとした香りも好評のようです。アミノ酸シャンプー特有のぬめりや物足りなさを感じさせず、従来のシャンプーから移行しやすい使用感を実現している点も評価できます。
使用シーン別の推奨度は以下の通りです:
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。