解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ハピネスブランド名
ILiT容量
400ml参考価格
4950円1mlあたり
12.4円JANコード
4580560292290ASIN
B0BTPP4G4D発売日
20230202KaisekiID
8925全成分
解析チームです。今回のターゲットは、またまた「天衣無縫」監修の製品、「アイリット ルミナスヘアリラクサー」です。このリラクサー、トリートメントというよりはコンディショナーに近い立ち位置のようですが、高純度フコイダンとヒト型セラミドを高配合したことで、保湿力と使用感にこだわっているようです。γ-ドコサラクトンやヒドロキシエチルウレアなど、髪にハリとコシ、持続的な保湿効果を与える成分も配合されているとのこと。様々な植物エキスも配合されているようで、髪や頭皮の健康をサポートしてくれる期待もあります。ただ、お値段がそこそこするだけあって、使う側としては「おっ!」と驚くような圧倒的な違いを期待してしまうのですが、正直なところ、そこまでの実力はなさそうです。日常使いのコンディショナーとしては良いのですが、「これがないとダメ!」みたいな特別な効果は期待しない方が賢明でしょう。
では、いつものように客観的なデータから見ていきましょう。当解析チームの総合ランキングでは、2597個中865位、総合評価は5点満点中2.05点という結果でした。まあ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。特筆すべきは、素材のレベルが5点満点中0.8点と低い点です。これは、配合されている成分の種類は多いものの、一つ一つの成分の質や配合量が必ずしも高くないことを示唆しています。一方で、安全性の評価は3.8点と高めです。これは、刺激性の高い成分が少ないことや、配合されている成分が一般的に安全性が高いとされていることを示しています。髪の補修力は2.9点、使用感は2.8点と、まずまずの水準ですが、スカルプケア力は0.9点、エイジングケア力は1.2点と、かなり低い評価です。保湿力は4点と高い評価ですが、これは配合されている成分の性質によるもので、必ずしもこの製品独自の効果とは言えません。コスパは1.3点と低く、やはり価格に見合うだけの価値を提供できているとは言い難いでしょう。成分数は45個と多いのですが、多ければ良いというものではないという典型的な例と言えるでしょう。口コミ数は0件、売上ランキングも0位という現状からも、この製品が市場に受け入れられているとは言い難いです。これらのデータから、この製品は、決して悪いものではないものの、価格を考慮すると、それほどおすすめできるものではないという結論になります。
ここで少し豆知識を。ヘアケア製品のランキングって、本当にアテにならないことが多いんです。なぜなら、髪質や頭皮の状態、生活習慣、気候など、様々な要因によって効果が左右されるから。だからこそ、ランキングを鵜呑みにするのではなく、成分や自分の髪の状態をよく見極めて、自分に合った製品を選ぶことが大切です。当解析チームは、単なるランキングではなく、成分分析に基づいた客観的な評価を提供することで、皆様の製品選びをサポートしたいと思っています。
このヘアリラクサーで注目すべき成分は、まず「γ-ドコサラクトン」です。これは、別名エルカラクトンとも呼ばれる成分で、毛髪の内部に浸透し、熱によってタンパク質と結合して髪のハリやコシを向上させる効果が期待できます。この成分は、ドライヤーやヘアアイロンの熱を利用することで、より効果を発揮すると言われています。γ-ドコサラクトンの面白いところは、組み合わせる成分によって効果が変わるという点です。例えば、シクロペンタシロキサンやセバシン酸ジエチルと組み合わせると、揮発性のハリ・コシ効果が高まります。また、セバシン酸エチルと組み合わせると、浸透性のハリ・コシ効果が得られます。さらに、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルと組み合わせると、うねりや絡まりを持続的に改善し、キューティクルを美しく整える効果が期待できます。この製品では、シクロペンタシロキサンと組み合わせていますが、セバシン酸エチルやトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルも配合して、より多様な効果を狙って欲しかったところですね。次に注目すべきは「ヒドロキシエチルウレア」です。これは、低刺激の尿素誘導体で、高い保湿力とキューティクル平滑効果が期待できる成分です。尿素は、肌の角質層に存在する天然保湿因子(NMF)の一つで、水分を保持する効果があります。ヒドロキシエチルウレアは、この尿素の誘導体であるため、より効果的に水分を保持し、髪の乾燥を防ぐ効果が期待できます。そして、もう一つ、ちょっと気になる成分として「ミネラルオイル」が挙げられます。ミネラルオイルは、石油由来の炭化水素化合物で、いわゆる鉱物油・流動パラフィンと呼ばれるものです。肌には浸透しないため刺激はありませんが、光沢感を出すために使われることが多い成分です。クレンジングオイルにも使われるように油性でメイクを落とすことも得意です。ヘアケアでは光沢の強い油膜コーティングを施す目的で配合されることがありますが、この製品では、他の成分と組み合わせて、髪の表面を滑らかにするために使われていると考えられます。しかし、ミネラルオイルは、油膜感が残りやすく、べたつきやすいというデメリットもあります。この製品では、他の成分との配合バランスによって、このデメリットを軽減しようとしているのかもしれませんが、使用感の評価が2.8点とそれほど高くないことから、完全に克服できているとは言えないでしょう。
ここで、少し専門的な話をしましょう。γ-ドコサラクトンは、毛髪ケラチンタンパク質のグルタミン酸残基と結合することが知られています。この結合は、熱を加えることでより強固になり、毛髪の構造を強化します。また、ヒドロキシエチルウレアは、水分子と水素結合を形成することで、水分を保持します。このため、髪の水分量を維持し、乾燥を防ぐ効果が期待できます。ミネラルオイルは、疎水性の性質を持つため、水分の蒸発を防ぎ、髪の表面をコーティングすることで、光沢を与える効果があります。しかし、これらの成分は、単独で効果を発揮するだけでなく、他の成分との相互作用によって効果が変わる可能性があります。この製品の成分配合は、それぞれの成分のメリットを最大限に引き出し、デメリットを最小限に抑えようとしているようですが、必ずしも成功しているとは言い難いのが現状です。
この「アイリット ルミナスヘアリラクサー」のメリットとして挙げられるのは、まず保湿力が高いという点です。ヒドロキシエチルウレアやセラミド、ヒアルロン酸Naなどの保湿成分が配合されているため、乾燥しがちな髪をしっかりと保湿してくれるでしょう。実際に、保湿力の評価は4点と高めです。また、γ-ドコサラクトンが配合されているため、髪にハリやコシを与える効果も期待できます。ドライヤーやヘアアイロンの熱を利用することで、より効果を発揮するでしょう。さらに、様々な植物エキスが配合されているため、髪や頭皮の健康をサポートしてくれる可能性もあります。安全性も3.8点と高めなので、比較的安心して使えるでしょう。ただし、この製品のデメリットもいくつかあります。まず、価格が高いという点です。400mlで4950円という価格は、市販のコンディショナーとしてはかなり高額です。成分構成や実際の効果を考えると、この価格に見合うだけの価値を提供できているとは言い難いでしょう。次に、使用感がイマイチという点です。ミネラルオイルの配合により、油膜感やべたつきを感じる方もいるかもしれません。実際に、使用感の評価は2.8点とそれほど高くありません。そして、一番の問題は、価格に見合うだけの効果が得られないという点です。この製品は、様々な成分を配合しているものの、それぞれが相乗効果を発揮しているとは言えず、単に色々な成分を詰め込んだだけのように感じます。特に、髪の補修力やスカルプケア力、エイジングケア力は低い評価であり、これらの効果を期待している方には不向きと言えるでしょう。また、口コミが0件、売上ランキングも0位という現状からも、この製品が市場に受け入れられていないことがわかります。これらの点を踏まえると、この製品は、決して悪いものではないものの、価格に見合うだけの価値があるとは言えないというのが、率直な感想です。
ここで余談ですが、ヘアケア製品の成分表示って、本当に難しいですよね。成分名だけを見ても、それがどんな効果を持つのか、なかなか理解できないものです。だからこそ、当解析チームのように、成分を一つ一つ分析し、その効果やデメリットを分かりやすく解説することが重要になってくるわけです。この解析が、皆様の製品選びの参考になれば幸いです。
今回の解析をまとめましょう。「アイリット ルミナスヘアリラクサー」は、高純度フコイダンやヒト型セラミド、γ-ドコサラクトンなど、様々な成分を配合しているものの、その効果が十分に発揮されているとは言い難い製品でした。保湿力は高いものの、使用感や価格、そして最も重要な効果の面で、価格に見合うだけの価値を提供できているとは言い難いという結論に至りました。特に、価格が高い割には、髪の補修力やスカルプケア力、エイジングケア力は低く、総合的なバランスが悪いという印象です。配合されている成分一つ一つは良いものなのですが、それらがうまく組み合わさっていないように感じます。例えるなら、一流の食材を揃えたものの、料理人の腕がイマイチで、美味しい料理に仕上がっていない、といったところでしょうか。この製品の本質的な価値は、美容室「天衣無縫」監修というブランド力にあると言えるでしょう。製品自体のポテンシャルは高いものの、現時点では、そのポテンシャルを活かしきれていないように感じます。この製品を改良するのであれば、まず成分配合を見直し、それぞれの成分が相乗効果を発揮できるようにする必要があるでしょう。また、価格設定も再考する必要があるでしょう。今のままでは、市場で生き残るのは厳しいかもしれません。
最後に、このヘアリラクサーの使用シーン別の推奨度を提示します。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。