解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
株式会社ハホニコブランド名
ケラテックスファイバーシャンプー容量
300ml参考価格
3150円1mlあたり
10.5円JANコード
4562167341649ASIN
B07SQCPYFG発売日
20190607KaisekiID
8647全成分
解析チームです。今回は“髪の成分から生まれた”という強烈なキャッチコピーで話題を呼ぶ、ハホニコ ケラテックスファイバーシャンプーの全容を徹底解剖していきます。ハホニコは“髪のプロ用”として美容室発の製品開発で名を馳せた国内ブランドで、成分の選定にはかなりのこだわりを感じさせる会社です。実際、プロユースをルーツに持つシャンプーは数あれど、ここまで本気の修復処方を前面に出してきた商品はそう多くはありません。今回はこのプロフェッショナルな一本が、市販品の中でどう位置づけられるのか、そしてどこまで“ガチ”なのかを深堀りしていきましょう。
ケラテックスファイバーシャンプーの総合評価は4.22点/5点満点。これは3036製品中57位という高順位で、かなりの実力派といえます。特に際立つのが素材レベル(5.8/5.0)と使用感(6.9/5.0)という、規格外のスコアです。この2つがぶっ飛んでいる理由は後述しますが、とにかくリペア系の頂点候補として非常に評価されています。 また、補修力(5.2/5.0)や保湿力(5.2/5.0)も軒並みハイランク。アミノ酸系の中でも群を抜いており、コスパ(4.26/5.0)も決して悪くないため、“ハイエンドなのに買える”系アイテムといえるでしょう。業界平均と比較しても素材の贅沢さは圧倒的で、シリコンフリーに頼らずここまでの質感を出すのは、並の技術力では不可能です。
セテアラミドエチルジエトニウム加水分解コメタンパク:
毛髪バリアの中心成分“18-MEA”に類似した構造を持つ疑似脂質成分で、髪の表面に保護膜を形成し、キューティクルのはがれや摩擦ダメージを抑える働きがあります。研究では18-MEAの類似成分が髪の柔軟性や光沢性を改善することが示されており、特にブリーチ毛などには絶大な効果が期待できます。
γ-ドコサラクトン:
いわゆる“エルカラクトン”で、ドライヤーやアイロンの熱によって髪のアミノ基と反応し、擬似的な架橋構造を形成。ハリ・コシ向上やうねりの改善、毛髪表面の整形作用があり、“熱で補修する”ユニークなアプローチを採る成分です。熱依存で効果が強まるのが特徴で、日常的にヘアアイロンを使う方に最適。
ココイル加水分解ケラチンK:
希少な“洗浄成分としてのケラチン”。羊毛由来で髪との親和性が非常に高く、リペアしながら洗えるという夢のような素材。単独でも価格が高く、これを主成分に採用していることからも製品の本気度がうかがえます。
アルキル(C12,14)オキシヒドロキシプロピルアルギニンHCl:
シリコンのような滑り感を“生分解性のある天然系成分”で再現した新世代コンディショナー。吸着力も高く、指通りとまとまりを両立できます。
ジヒドロキシプロピルアルギニンHCI:
極めて強いカチオン性を持ち、毛髪ダメージ部に選択的に吸着して補修効果を発揮。吸着後も潤滑性を与えるため、リペアと質感アップを同時に実現します。
まず最大のメリットは、“補修しながら洗える”という唯一無二の体験。ココイル加水分解ケラチンKと複数の加水分解タンパク、そして18-MEA類似脂質によるキューティクルリカバー。この組み合わせはまさにハイレベルなダメージケアの証明です。さらにγ-ドコサラクトンなど熱反応型の補修剤も併用されているため、アイロン・ドライヤー常用者にとっては効果実感が圧倒的。
泡立ちに関してはココイルグルタミン酸2Naがベースのため控えめですが、補助剤としてラウロイルメチルアラニンTEAやラウレス-4カルボン酸Naも配合されており、泡立ちは意外と良好。アミノ酸系シャンプーの中では“物足りなさ”を感じさせません。
デメリットとしては、スカルプケア力(2.8/5.0)と育毛力(1.8/5.0)が控えめ。つまり“頭皮ケア”というよりは“髪の補修”に全振りしているタイプなので、脂漏性皮膚炎などのトラブルがある方には別処方をおすすめしたいところです。
また、香料にやや特徴があり、ローズ系の香りが苦手な方は好みが分かれる可能性も。とはいえ、総合的には補修を最優先に考える方にとって、デメリットを補って余りある性能といえるでしょう。
ケラテックスファイバーシャンプーは、まさに“髪を補修するための兵器”。その濃厚な処方から感じるのは、ヘアケアを“感覚”ではなく“技術”で語ろうとする姿勢です。一般的なアミノ酸系シャンプーとは一線を画し、リペアに特化しながらも使用感や指通りを損なわない絶妙なバランス。プロユースの開発思想がそのまま家庭用に落とし込まれた稀有な一品です。
「補修系シャンプーってしっとり重くなるんでしょ?」というイメージを覆す軽やかな使用感も特筆モノ。価格帯はやや上ですが、その分の価値をしっかり感じられる実力派。何より、“髪の状態に悩む人”のために開発されたという、開発者の本気が伝わってくる1本でした。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。