エイジングケア成分を配合しているからといって,それがすなわち肌に良いとは限りません。
特に、このような石けんベースの製品では注意が必要です。
石鹸は、アルカリ性です。
この避けられない特徴のおかげで、肌の保湿成分の溶出量がラウリル硫酸ナトリウムをしのぐほど高くなっています。
つまり、商品説明にあるようなハリと潤いのある肌に洗い上げますということは実現が難しいということです。
いくら泡が濃密であったとしても、この致命的な特徴は変わりません。
ベース以外の部分では、エイジングケア成分が多種配合されています。
大豆エキスをはじめ、ビタミンA(レチノール)、セラミド、ラウロイルリシンなど、肌バリアや肌の新陳代謝を正常化させるなどのメリットが期待されます。
ベースの洗浄剤が良ければの話ですが。
前述したように、大半を占めるベース部分は美肌には敵としか言いようのない石鹸。
つまりはメリットよりもデメリットの方がよほど大きいということです。
商品説明に毛穴の汚れを落とすという記述もありますが、逆に毛穴に色々なものが詰まってしまうのではないかと心配になる製品です。
保湿成分は溶かしてしまうし、石けんの副産物が色々と毛穴に詰まってしまいそうな、危うい内容でもあるのです。
ポリソルベート20、ポリソルベート80といった天下成分のチョイスも古い感じがしますね。
今日はコストがいまいち分かっていない、質の良い洗顔料と言うには少し疑問点の多い仕上がりになっていると思います。
ジヒドロキシプロピルアルギニンHClのような使用感をよく演出するような成分に気を取られて、なめらかで使用感が良いという感想を漏らしてしまいそうですが、きちんと製品の本質的な部分を見極めるべきでしょう。
デメリットの部分を考えれば、あまりおすすめとは言いづらい製品です。
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