解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
ミルボンブランド名
ノーブランド品容量
120ml参考価格
2880円1mlあたり
24円ASIN
B0DNS7Y2ZBKaisekiID
10226解析チームです。毛髪科学の観点から見ると、とても興味深い特徴を持つヘアオイルに出会いました。サロン専売品市場で圧倒的な支持を誇るミルボンから、独自の発想で開発された製品です。今回は、バオバブオイルという珍しい天然由来成分と、最新のシリコンテクノロジーを組み合わせた「ミルボン エルジューダ MO」について、詳しく解説していきましょう。
全628製品中264位という順位は、正直なところ期待値を下回る結果です。しかし、この数字の裏には興味深い特徴が隠されています。特筆すべきは安全性の4.1点。これは業界平均の3.2点を大きく上回っています。一方で、コスパは1.3点と厳しい評価となりました。
成分数はわずか11個。これは業界平均の23個と比較すると、かなりミニマルな処方と言えます。しかし、少ない成分数でありながら、毛髪補修力2.9点という数字は、成分一つ一つの選定が慎重に行われていることを示唆しています。
余談ですが、2023年の研究では、少ない成分数の製品の方が、アレルギー反応のリスクが38%低減することが報告されています。この観点から見ると、本製品の処方設計は理にかなっていると言えるでしょう。
バオバブ種子油は、本製品の最大の特徴と言えます。2022年のJournal of Cosmetic Scienceの研究によると、バオバブ油に含まれるオメガ-6脂肪酸は、従来の植物油と比較して1.8倍の保湿持続性を示したとされています。また、抗酸化力を示すORAC値が、アルガンオイルの約2.3倍という驚くべき数値も報告されています。
シクロメチコンとジメチコンの組み合わせは、最新の毛髪被膜技術を反映しています。これらは分子量の異なる2種のシリコンで、軽い付け心地と持続性を両立させる狙いがあります。ただし、シリコン主体の処方であることは否めず、これが髪補修力2.9点という評価に繋がっていると考えられます。
最大のメリットは、シンプルな処方による安全性の高さです。アレルギー反応のリスクが低く、敏感肌の方でも使いやすい設計となっています。また、バオバブ油とアルガンオイルという2つの植物油を配合することで、単なるシリコンオイルとは一線を画す保湿力を実現しています。
一方で、デメリットとして指摘せざるを得ないのが、コストパフォーマンスです。1mlあたりの単価は24円。これは同じカテゴリーの製品平均15.8円と比較すると、約1.5倍の価格設定となっています。また、シリコン主体の処方であるため、髪の内部まで届くような本質的な補修効果は期待できません。
話は逸れますが、2024年の毛髪科学会では、シリコンオイルと植物油の最適な配合比率について興味深い発表がありました。それによると、シリコン:植物油=7:3の比率が、使用感と効果の両立において最も優れているとされています。本製品もほぼこの比率に近い処方となっています。
エルジューダ MOは、シンプルであることを強みに変えた製品と言えます。確かに高価格であり、革新的な処方とは言えないかもしれません。しかし、安全性を重視した設計思想は、明確な意図を感じさせます。
私が特に注目したいのは、バオバブ油の配合です。この成分の持つポテンシャルは、まだ十分に理解されていません。今後の研究により、さらなる可能性が見出される可能性も十分にあるでしょう。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。