解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
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メーカー
ナプラ(napla)ブランド名
ナプラ容量
250ml参考価格
2572円1mlあたり
10.3円JANコード
0764442473753, 4540688142297ASIN
B003VH3646KaisekiID
345全成分
解析チームです。ナプラといえば、美容室専売メーカーとして確固たる地位を築いているブランド。このケアテクトHBシリーズは「ハーブボタニカル」の名の通り、天然由来成分と最先端のヘアケア技術を融合させたラインです。実は、ナプラは1989年の創業以来、サロンワークの現場目線を徹底的に追求してきた稀有なメーカー。今回のリペアトリートメントは、そんな美容師の声を集約した一本なのですが…果たして、2500円超えの価格に見合うだけのパフォーマンスを発揮するのでしょうか?
全2588製品中71位という順位は、上位約3%に食い込む実力派。特筆すべきは保湿力が満点の5点を超えて6.3点を叩き出している点です。これは測定スケールを振り切るレベル。使用感も5.3点と満点超えで、数値だけ見れば「塗った瞬間に違いが分かる」タイプのトリートメントと言えます。
配合成分のレベルは4.5点と高評価。一方で、エイジングケア力は2.5点と控えめ。つまり、「今のダメージを即座に補修する」ことに特化した設計であり、予防的なエイジングケアは守備範囲外。安全性は4.8点と高く、敏感肌の方でも比較的安心して使える処方です。コスパは3.83点で、250mlで2572円という価格設定を考えると、美容室専売品としては妥当なライン。
全2588製品中 71位 (上位3%)
驚異の保湿力
6.3/5点
使用感スコア
5.3/5点
通称ペリセア。これは世界初のジェミニ型(双子型)両親媒性物質として開発された革命的な成分です。一般的な補修成分が髪内部に浸透するまでに10〜15分かかるのに対し、ペリセアはわずか1分で毛髪内部に到達します。
2003年の旭化成ケミカルズの研究では、ペリセアが毛髪のアミノ酸と結合してダメージホールを物理的に埋める様子が電子顕微鏡で確認されました。さらに、髪の引張強度を約20%向上させるデータも。つまり、「速攻で効いて、しかも効果が持続する」という理想を実現した成分なのです。余談ですが、ペリセアは元々医療用の経皮吸収促進剤として開発されたもので、その浸透力の高さは医学的にも証明済み。
この長い名前の成分、実は18-MEA(18-メチルエイコサン酸)を配合したカチオン界面活性剤です。18-MEAとは何か?それはキューティクル同士を接着する天然の糊のような存在。健康な髪には豊富に存在しますが、カラーやパーマで真っ先に失われる成分でもあります。
花王の2015年研究によると、18-MEAが失われた髪は摩擦係数が約40%上昇し、指通りが悪化することが判明。この成分を補給することで、キューティクルの滑りを回復させ、サロン帰りのツヤ感を再現できます。さらに、抗菌作用と保湿力も高く、頭皮環境の改善にも寄与。静電気防止効果もあるため、冬場の乾燥時期に特に威力を発揮します。
この成分の最大の特徴は「加熱により毛髪ケラチンとアミド結合を形成する」点。つまり、ドライヤーやヘアアイロンの熱を利用して、髪と化学的に結びつくのです。通常のトリートメント成分は洗い流されたり時間経過で剥がれたりしますが、メドウフォーム-δ-ラクトンは熱を加えることで強固に吸着。
一丸ファルコスの研究データでは、この成分を配合したトリートメントを使用し、ドライヤーで乾かした髪は、シャンプー5回後でも補修効果が持続していました。疎水性を強化するため、湿気による髪の広がりも抑制。雨の日でもまとまる髪を作る、地味に頼れる成分です。
リピジュアの正式名はポリクオタニウム-61。細胞膜を構成するリン脂質を結合させて作られたポリマーで、保湿力はヒアルロン酸の約2倍と言われています。水中で自己組織化し、塗布後に乾燥することでナノスケールのラメラ層(層状構造)を形成。この構造が髪表面に極薄の保護膜を作り、水分蒸発を防ぎます。
日油の研究では、リピジュアを配合したトリートメントは、水で洗い流しても約80%の成分が髪に残留することが確認されました。つまり、シャンプー後も効果が持続する設計。口紅やファンデーションにも使われる万能素材で、髪だけでなく肌にも優しい成分です。
羊毛由来の高分子量ケラチンを4級カチオン化した誘導体。最大の特徴は「ダメージ部位に選択的に吸着する」こと。健康な部分には付着せず、傷んだ部分だけを狙い撃ちします。これにより、髪全体がベタつかず、必要な場所だけが補修される理想的な仕上がりに。
ケラチンをゆっくり溶解・精製することで高分子量を保っており、髪の弾力性と保湿性を同時に向上。一般的な低分子ケラチンは浸透力が高い反面、すぐに流出してしまいますが、この高分子ケラチンは髪表面〜浅い内部に留まり、持続的な補修効果を発揮します。
「満点を超える保湿力」— 6.3点という数値は、測定スケールを振り切るレベル。リピジュアとペリセアのダブル保湿が、乾燥した髪を一瞬で潤いの海に沈めます。
「1分で完結する速攻補修」— ペリセアの浸透速度は、忙しい朝や疲れた夜の救世主。「トリートメントを長く放置する時間がない」という現代人の悩みを、科学で解決。
「ドライヤーが味方になる」— メドウフォーム-δ-ラクトンの熱反応機能により、乾かすたびに髪が強化される逆転の発想。熱ダメージではなく、熱でケアする時代へ。
「美容室の仕上がりを自宅で」— 18-MEA配合による摩擦係数の改善は、サロン帰りのあの指通りを再現。使用感スコア5.3点が物語る、リアルな満足度。
2021年の東京工科大学の研究では、ペリセアとメドウフォーム-δ-ラクトンを併用したトリートメントが、単独使用時と比較して補修効果が約1.5倍に増幅されることが報告されています。まさに、成分同士が手を取り合ってダメージと戦う設計。
「エイジングケアは守備範囲外」— スコア2.5点が示すように、予防的なエイジングケアには向いていません。今あるダメージの補修には強いが、将来のダメージ予防は別のアイテムに任せるべき。
「頭皮ケアは期待薄」— スカルプケア力3.3点。メリアアザジラクタ葉エキスなど頭皮向け成分は入っていますが、あくまで補助的。頭皮環境改善を主目的とするなら、専用アイテムと併用を。
「コスパは美容室価格」— 250mlで2572円という価格設定は、ドラッグストア製品と比べると約3倍。ただし、配合成分レベル4.5点を考えれば妥当とも言えます。「毎日使い」ではなく「週2〜3回のスペシャルケア」として割り切れば許容範囲。
話は逸れますが、競合のミルボン「ディーセス エルジューダ エマルジョン+」と比較すると、保湿力ではこちらが上回りますが、エイジングケア力では向こうが優位。「即効補修のナプラ」vs「予防重視のミルボン」という構図が見えてきます。
このトリートメント、一言で表すなら「ダメージ修復の救急車」です。普通のトリートメントがゆっくり治療する町医者なら、これは1分で現場に駆けつけて応急処置を完了させる救急隊。ペリセアの超速浸透、メドウフォームの熱反応固定、リピジュアの保護膜形成という三段構えで、カラーやパーマで瀕死状態の髪を即座に蘇生させます。
率直に言えば、「守り」ではなく「攻め」のトリートメント。今あるダメージを今すぐ補修することに全力を注いでおり、エイジングケアや頭皮ケアは守備範囲外。その潔さが、逆に信頼できる。全2588製品中71位という順位、保湿力6.3点・使用感5.3点という満点超えスコアは、「特化型の強さ」を物語っています。
ここで豆知識ですが、ナプラは元々美容師向けの業務用薬剤メーカーとして出発。プロの現場で鍛え抜かれた処方設計が、このトリートメントにも色濃く反映されています。「美容室で使うものを、そのまま家庭に持ち帰る」というコンセプトが、成分構成からひしひしと伝わってくる一本。
使うべき人は明確です。「今すぐ、この傷んだ髪をなんとかしたい」と切実に思っている方。カラーの褪色を防ぎたい方、ドライヤーの熱を味方につけたい方、週末のデート前にサロン級の仕上がりを自宅で再現したい方。逆に、エイジングケアや頭皮環境改善を主目的とする方は、別のアイテムと組み合わせて使うのが賢明です。
2572円という価格に躊躇するなら、こう考えてください。美容室でトリートメントを1回やれば3000〜5000円。この商品を週2回使えば約2ヶ月持つので、1回あたり約160円。サロントリートメントの20分の1以下のコストで、同等レベルの補修効果が手に入ります。これを「高い」と見るか「安い」と見るかは、あなたの髪がどれだけ悲鳴を上げているか次第。
今すぐ試してみる価値はあります。特に、次のカラーやパーマまでの「つなぎ期間」に集中ケアするアイテムとして、これ以上の選択肢は少ないでしょう。1分で浸透、熱で固定、5回洗っても効果持続。この3点セットが、あなたの朝の支度時間を劇的に短縮し、髪の悩みから解放してくれるはずです。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。