カテゴリ:ボディソープ
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一部の成分に注意が必要です
規制フラグ成分(CMR/SVHC/IARC/CIR/EU)は検出されませんでした
個人差要因皮膚感作性3件・アレルゲン3件・経皮吸収11件
商品説明
解析チームです。「植物由来・やさしい洗い心地」を掲げるNEMOHAMO ボディソープEXを成分レベルで検証しました。ブランドの世界観は魅力的ですが、処方の中身には気になるポイントが複数確認されています。
解析ドットコムのスタッツでは総合2.69点(平均3.0点比 -0.31)と、全524製品中206位。数値を項目別に分解すると、エイジングケア力2.8点が唯一「標準的」な水準に近いほかは、スキンケア性能1.7点・保湿力1.9点・使用感1.9点とほぼ全項目で平均を大きく下回ります。メーカーが訴求する「保湿・整肌」の強みが、スタッツ上では十分に表れていない状況です。
成分数は13個と少数精鋭の構成。ただし洗浄主剤にカリ石ケン素地(EWGスコア4)を採用しており、このアルカリ系界面活性剤がpH9〜11という強アルカリ域を形成することが、保湿・安全性スコアの低下と連動している可能性があります。植物エキスの多様性は評価できる一方、洗浄系の設計がボトルネックになっています。
NEMOHAMO ボディソープEX / 解析ドットコム スタッツ
平均水準 = 3.0点 / 5点満点
全成分3番目に登場するカリ石ケン素地(EWGスコア4)は、高級脂肪酸のカリウム塩からなるアニオン界面活性剤。液体石けんの主原料であり、起泡・洗浄力は申し分ありません。問題はpH域。水溶液はpH9〜11という強アルカリ域に達し、肌の天然保湿因子(NMF)や皮脂膜を溶出させ、バリア機能を低下させる可能性が報告されています。健常皮膚のpHは5.4〜5.9(Fluhr et al., Skin Pharmacol Physiol 2001)であることを踏まえると、このギャップは無視できません。また硬水環境では金属石けんを生成しやすく、肌へのカルキ残留の一因となる点も指摘されています。「植物由来・やさしい」というブランドメッセージと処方設計の間に、一定の乖離があることは正直に伝えておく必要があります。
グリセリン(EWGスコア1)は三価アルコール構造によって優れた吸湿性・保水性を発揮し、角層水分量を増加させます。CIRも「Safe as Used」と評価しており、50年以上の使用実績が安全性を裏付けています。ただし、配合順は5番目。洗浄主剤であるカリ石ケン素地が先行して皮脂・NMFを洗い流す中で、グリセリン単体でその損失を補えるかは処方バランス次第です。カリ石ケン素地との相乗情報として「pH補正効果」が挙げられているものの、グリセリン単体でのpH緩衝能は限定的であり、アルギニンとの連携が実質的なpH調整を担っていると見られます。
処方上で最も注目したいのが、シソ葉エキス(EWGスコア1)とローズマリー葉エキス(EWGスコア2)の組み合わせです。両成分に共通する主要機能成分がロスマリン酸。シソ葉エキスのロスマリン酸はTNF-α(腫瘍壊死因子)の産生を阻害し(Osakabe et al., Free Radical Biology and Medicine 2004)、ローズマリー葉エキスのロスマリン酸は強力な抗酸化・抗炎症作用を発揮します。同一機能成分を異なるエキスで重複配合することで、抗炎症効果の底上げを狙った設計と読み取れます。エイジングケア力2.8点が他項目に比べて相対的に高い数値を示しているのは、このダブル処方が寄与していると推察できます。またシソ葉エキスはアレルギー性物質ペリルアルデヒドを除去した安全性の高い素材であることも評価ポイントです。
ユーカリ葉油(EWGスコア5)は本処方で最もEWGスコアが高い成分。主成分1,8-シネオール(ユーカリプトール)が約70〜85%を占め、抗菌・抗炎症・血行促進作用を持ちます。製品の特徴的なユーカリの爽快な香りはこの成分が担っていますが、EUでは使用濃度に注意が必要な精油に分類されており(CIR評価も"Safe with Qualifications")、高濃度では皮膚刺激・アレルギーリスクが存在します。また相互作用データによれば、ユーカリ葉油はナイアシンアミドとの配合に注意が必要とされており、今後のラインアップ拡張時に考慮すべき点です。
ヨモギ葉エキスはフラボノイド・タンニン・クロロゲン酸などを含み、ヒスタミン遊離抑制作用(かゆみ・アレルギー反応の抑制)と収れん作用を持つ和漢由来素材。EU・JP規制対象外で安全性は高く評価されています。シソ葉エキスのロスマリン酸・抗炎症作用とヨモギのヒスタミン遊離抑制が重なることで、乾燥由来のかゆみに対して複合的にアプローチする設計になっています。ただしキク科植物アレルギーをお持ちの方は注意が必要です(キク科アレルギー患者ではアトピー症状悪化の報告あり)。
処方設計の読み解き
ここが評価できる
ここが物足りない
余談ですが、キール大学(英国)の研究によると、pH5〜6に調整された洗浄剤を使用した場合と比較して、アルカリ性石けん(pH9以上)使用後の角層水分量は24時間後でも有意に低い値を示すことが報告されています(Ananthapadmanabhan et al., Dermatitis 2004)。このデータは「石けん系洗浄剤と保湿力スコアの低さ」という今回の結果を裏付けるものです。
シソ・ローズマリー・ヨモギという抗炎症エキスの組み合わせに一定の処方哲学は感じられます。しかし洗浄主剤にカリ石ケン素地(EWG:4、pH9〜11)を据えた設計は、「植物由来・やさしい」という訴求と成分実態の間に明確なズレを生じさせています。エイジングケア力2.8点が唯一の相対的強みであり、抗炎症・抗酸化エキス群の恩恵はここに集約されています。
口コミとスタッツの照合:購入者からは「さっぱりしつつ油分を取られすぎない」「スベスベになる」という肯定的な感触が複数確認されており、使用感スコア1.9点という数値との乖離が見られます。実際の使用感は数値より良好な可能性があります。
使用シーン別推奨度:
NEMOHAMO ボディソープEX / 総合評価マトリクス
ロスマリン酸
ダブル処方
強み
カリ石ケン素地
EWG:4
要注意
ユーカリ×オレンジ
の香り体験
差別化点
総合2.69点(平均比 -0.31) 524製品中206位 成分数13個