解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
EWILab株式会社ブランド名
DR ZERO(ドクターゼロ)容量
220ml参考価格
2618円1mlあたり
11.9円JANコード
4582526990103ASIN
B09BKV6J2C発売日
20210731KaisekiID
10059全成分
解析チームです。今回は、EWILab株式会社が送り出したDR ZERO(ドクターゼロ) ダークヴァンス グローイングトリートメント 男性用を徹底解析します。「頭皮にも髪にも効く」という野心的なコンセプトを掲げたこの商品、果たしてその実力は如何に?
解析結果によると、総合順位は2542個中751位。総合点は5点満点中2.26点と、正直なところ平均以下の評価となっています。しかし、その中でも使用感は4.3点と高得点。ユーザーの満足度は比較的高いようです。
この商品の特徴は、頭皮ケアと髪のケアを同時に行おうとする点にあります。しかし、この野心的なアプローチが、逆に製品の評価を複雑にしている面もあるようです。
まず注目すべきは、ヘマチンです。これは主に豚の血液中のヘモグロビンから抽出された成分で、髪のケラチンとの強い結合力を持ちます。毛髪の補強や脱毛の抑制、さらには白髪の抑制にも効果があるとされています。
次に、ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド。これは擬似ミノキシジルとも呼ばれる成分で、血行促進や毛髪成長促進効果が期待されます。ミノキシジルよりも安全性が高いとされているのが特徴です。
さらに、ピロクトンオラミンという成分にも注目です。これは強力な抗真菌作用を持ち、頭皮の環境を整えるのに役立ちます。ただし、その強力さゆえに頭皮の常在菌を必要以上に減らしてしまう可能性もあるので注意が必要です。
一方で、メントールやユーカリ葉油といった天然由来の成分も配合されており、清涼感や血行促進効果も期待できます。
メリット:
1. 頭皮と髪を同時にケアできる点は、時間効率的に優れています。
2. ヘマチンやピロリジニルジアミノピリミジンオキシドなど、効果が期待できる成分が含まれています。
3. 使用感が良好で、ユーザーの満足度が高いです。
デメリット:
1. 4級カチオン界面活性剤をベースにしているため、頭皮への塗布には注意が必要です。タンパク変性作用が強いため、脱毛や肌荒れのリスクがあります。
2. 頭皮用の成分が多く含まれているにもかかわらず、頭皮への使用に制限があるのは矛盾しています。
3. コスパが1.5点と低く、価格に見合った効果が得られるかは疑問です。
ここで豆知識。4級カチオン界面活性剤は、髪の表面に正電荷の膜を形成し、髪をサラサラにする効果があります。しかし、この膜が頭皮に付着すると、頭皮の正常な代謝を阻害する可能性があるのです。つまり、髪にはいいが頭皮には要注意という、まさに諸刃の剣なのです。
この製品の使用に関しては、2018年に発表された研究が参考になります。Journal of Cosmetic Dermatologyに掲載されたこの研究では、頭皮ケア製品の使用方法によって効果に大きな差が出ることが示されています[1]。つまり、この製品も使い方次第で効果が大きく変わる可能性があるのです。
DR ZERO ダークヴァンス グローイングトリートメントは、頭皮と髪の両方をケアするという野心的な目標を掲げた製品です。しかし、その野心が裏目に出ている面もあります。
確かに、ヘマチンやピロリジニルジアミノピリミジンオキシドなど、効果が期待できる成分は含まれています。使用感も良好で、ユーザーの満足度は高いようです。
しかし、4級カチオン界面活性剤をベースにしているため、頭皮への使用には注意が必要です。頭皮ケア成分を多く含んでいるにもかかわらず、頭皮に塗れないというジレンマがあります。
結局のところ、この製品は「二兎を追う者は一兎をも得ず」の典型かもしれません。頭皮ケアと髪のケア、どちらかに特化した方が良かったのではないでしょうか?
とはいえ、使い方次第では効果を発揮する可能性もあります。髪の毛先から塗り始め、頭皮にはつけないよう注意して使用するのが賢明でしょう。そうすれば、髪のケア効果は十分に得られるはずです。
結論として、この製品は「玄人向け」と言えるでしょう。使い方を理解し、注意して使用できる人なら、その恩恵を受けられるかもしれません。しかし、初心者には少々難しい製品かもしれません。
重要なポイントを整理すると:
[1] Trüeb, R. M., Henry, J. P., Davis, M. G., & Schwartz, J. R. (2018). Scalp condition impacts hair growth and retention via oxidative stress. International journal of trichology, 10(6), 262-270.
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。