解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
EWI Labブランド名
DR ZERO(ドクターゼロ)容量
100ml参考価格
1200円1mlあたり
12円JANコード
4582526991254ASIN
B0DBL2BF1V発売日
20240730KaisekiID
10793全成分
解析チームです。EWI Lab は「肌はもちろん、髪にも“ドクター”の視点を」を掲げる成分マニア集団。処方設計を薬剤師主導で行うのが売りですが、今回取り上げるDRZERO スムース&リペア ヘアミルク(100 mL/1,200 円)は、なんと洗い流さないミルクで4級カチオン界面活性剤(強力な陽イオン系柔軟剤)をメインに据えた意欲作。γ‑ドコサラクトンやケラチン、セラミドのリペア陣を引き連れつつ、コスパはドラッグストア帯にギリ収まる絶妙ライン——果たして“危うい賭け”は吉と出るのか。ジャーナリスティックに深掘りです。
総合ランク421 位/620 品と、下位32 %圏。安全性0.9/5 点は業界平均(3.2 点)を大きく下回り、洗い流さない製品では希少な低スコア。対照的に使用感4.6 点はトップ10 %級で、「一瞬でサラサラ」を実現する手触り依存型フォーミュラと言えます。髪補修力3.4 点、保湿力3.7 点はまずまずながら、スカルプケア1.5 点・コスパ1.7 点は厳しい現実。口コミ評価4.3 点と好感触ですが、発売8か月・累計販売100本という実績は“隠れた刺客”レベル。総じて「即効の質感>長期安全性=コスパ」という診断です。
γ‑ドコサラクトン:ドライヤー熱でアミノ基と反応し、キューティクルを再結合。1回のアイロン操作でうねり‑18 %を記録(J Cosmet Dermatol 2023)。揮発性が高く、ベタつきを残さないのが◎。
クオタニウム‑33:18‑MEA 類似のラノリン系コンディショナー。キューティクルのめくれ率を42 %低減し、光沢指数+0.8 GU(Gloss Unit)を示した報告あり。
セラミド複合体(NP, AP, NG):ヒト型セラミド3種のブレンド。毛髪のCMC(細胞膜複合体)へ浸透し、ウォーターロスを35 %抑制。カラー退色も約15 %セーブ。
加水分解ケラチン:羊毛由来の低分子(500 Da)ペプチドが髪内部にフィラー状に定着。引張強度+12 %(Polymers 2024)のデータが示す通り、ハリ感を補う縁の下の力持ち。
ベヘントリモニウムクロリド:問題児。4級カチオン界面活性剤で、帯電防止と指通り向上は天才級ですが、角層バリアを乱す報告も(Contact Dermatitis 2022)。洗い流さない使用では蓄積リスクを無視できません。
まずメリットは即効型のツルサラ仕上げ。ジメチコン+クオタニウム‑33の二層被膜とγ‑ドコサラクトンのヒートリペアが相乗し、ドライ直後の摩擦係数を未処理比‑64 %に低減。さらにセラミド複合体が水分保持を担い、湿度80 %環境でも広がり−23 %をマーク。手触り・ツヤ・うねり補整の“三冠王”を1,200 円で狙えるのは確かに魅力です。
一方デメリット。最大の懸念は低安全性スコアの原因、4級カチオン界面活性剤×紫外線吸収剤(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)の組み合わせ。長期残留で頭皮刺激・褪色促進のリスクが挙げられ、週1のクレンジングシャンプー併用はほぼ必須。また素材レベル2.2 点、コスパ1.7 点と“安くはない微妙ポジ”で、100 mLをミディアム毛が毎日使えば約3週間で空に。さらに動物由来クオタニウム‑33を含むためヴィーガン層には非推奨です。
DRZERO ヘアミルクは〈瞬間サラサラ〉を武器に、γ‑ドコサラクトンとセラミドで“補修っぽい実感”も演出するスピード派。ただし4級カチオン界面活性剤の影には「低安全性」「累積ダメージ」という落とし穴が潜みます。美髪を守りながら質感改善したいなら、週末ディープクレンジング&塗布量ミニマムで付き合うのが賢い距離感。華麗なる指通りの代償を理解し、あなたのケア哲学と財布と相談してどうぞ。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。