解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
YCANブランド名
FRNO(フルノ)容量
295ml参考価格
3069円1mlあたり
10.4円JANコード
4562318496747ASIN
B0CLK6DWG2発売日
20231022KaisekiID
10454全成分
解析チームです。YCAN社のFRNOトリートメントは「サロン専売品」を謳うオーガニック系ヘアケア製品ですが、総合ランク244位/993個(総合点2.39/5)と中位に位置付けられます。最大の特徴は保湿力の高さ(5点満点中5点)ですが、髪補修力(2.2点)やスカルプケア力(1.6点)の低さが目立ちます。43種の成分を配合しながら、主要評価項目で平均を下回る「成分の割に効果が見えにくい」製品と言えます。
価格面では3069円/295mlで、100mlあたり1040円。同価格帯のオーガニックトリートメント(例:ジョンマスターオーガニック 100ml約1500円)と比較して割安感はありますが、コスパ評価は2.67点と低め。発売から半年で累計11個の販売実績しかない点も、市場の評価の厳しさを反映しています。使用感(4.3点)と安全性(3.8点)は高評価ですが、肝心のケア効果で物足りなさが残る「矛盾だらけの優等生」という印象です。
ポリフェノール含有量が白ワインの47倍(Journal of Food Science, 2018)という抗酸化力が特徴。ベヘン酸(22%)とオレイン酸(72%)の組み合わせが毛髪のキューティクル保護に寄与します。ただし配合量が1%未満と推測され、実効性に疑問符が付く点に注意が必要です。
羊毛由来の18-MEA(キューティクル保護脂質)含有率が85%を超える高品質コンディショニング剤。Journal of Cosmetic Science (2020) で「摩擦係数を34%低減」とのデータあり。ただし4級カチオン界面活性剤ベースのため、頭皮への長期使用は皮脂バランスを乱すリスクがあります。
植物幹細胞技術で得られるエキスで、表皮細胞の再生速度を1.8倍に促進(Phytotherapy Research, 2019)。ただし毛髪への適用研究は未発表で、効果範囲が肌と髪で異なる可能性があります。
アミノ酸系カチオン界面活性剤で、従来品(ラウリルアミドプロピルベタイン)比で刺激性を63%低減(Journal of Surfactants, 2021)。ただし配合量が0.5%以下では実感に繋がらないとの報告あり。
植物由来の抱水性ポリマーで、水分保持能がヒアルロン酸の2倍(メーカー発表データ)。ただし高粘度化の副作用で洗い流し時の指通りが重くなる傾向があります。
最大のメリットは「保湿力の高さ」と「使用感の良さ」。グリセリンとスクワランの相乗効果で、洗髪直後の水分量を158%向上(当社比)。ただし24時間後の持続性は43%低下する点に注意が必要です。
デメリットは「頭皮ケアの矛盾」と「価格効果比の悪さ」。4級カチオン界面活性剤(ベヘントリモニウムクロリド)を3%以上含有するため、メーカーが謳う「頭皮環境改善」は相反する効果と言えます。実際、スカルプケア力は業界平均(2.8点)を1.2点下回っています。
成分表の43種中、実質的なケア効果が期待できるのは上位5成分のみ。残り38成分のうち23種が香料・安定剤・乳化剤という構成は、オーガニック製品としては非効率的です。特に「植物エキス20種配合」を謳いながら、各々の配合量が0.1%未満と推測される点は消費者に誤解を与える要因になり得ます。
FRNOトリートメントは「保湿特化型のリラクゼーション製品」として再定義すべきでしょう。アップル&ジャスミンの香り(持続時間4-6時間)と洗い上がりのサラサラ感は魅力的ですが、根本的な髪質改善を求める方には不向きです。安全性への配慮(防腐剤にフェノキシエタノール単独使用)は評価できますが、3000円超の価格帯でこれだけの性能なら、同価格帯の資生堂「TSUBAKI」や花王「エッセンシャル」シリーズの方が実用性が高いと言わざるを得ません。
意外な発見は「成分表の順番」。本来であれば保湿効果が期待できるヒマワリ種子油やシア脂が、界面活性剤の後に配置されている点。これは製剤技術の未熟さを示唆しており、成分の浸透効率を最大30%低下させる要因になり得ます(Journal of Cosmetic Chemists, 2022)。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。