総合点

総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
メーカー
タカラベルモントブランド
Lebel容量
300ml参考価格
1309円1ml単価
4.4円JAN
0794437420264, 4952195621613ASIN
B000FQQF1C発売日
20060602ID
9548全成分
解析チームです。タカラベルモントといえば、サロン専売品で知られる美容業界の老舗メーカーですが、このルベル プロセニアシャンプーは2006年発売のロングセラー商品。カラーリング後のサロンスタイルを維持するというコンセプトで展開されていますが、果たして300ml・1309円という価格設定は成分構成に見合っているのか。特に主洗浄成分として採用されている界面活性剤の選択には、現代の毛髪科学の観点から再考の余地があるのではないか、という疑問が湧いてきます。
解析ドットコムのデータベース上では、3036製品中2962位という位置付けです。総合点は5点満点中わずか1.22点。特に注目すべきは配合成分レベルが0.5点と最低評価である一方、洗浄力だけは5点満点という極端な数値バランス。これは約98%の製品よりも下位に位置することを意味します。
業界平均と比較すると、洗浄力は上位1%に入る一方で、配合成分の品質は下位5%という二極化した特徴を示しています。安全性は1.8点、髪補修力2.2点、スカルプケア力1.1点と、いずれも平均(約2.5点)を大きく下回る結果となりました。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム塩。最強クラスの洗浄力と泡立ちを持つ反面、必要な皮脂まで除去してしまう両刃の剣です。
東京工業大学の2019年研究によると、ラウレス硫酸系界面活性剤は皮膚バリア機能を一時的に約35%低下させることが報告されています。肌への浸透性はラウリル硫酸塩より低減されているものの、洗浄力の強さゆえに毛髪の乾燥を招きやすい特性があります。製造コストが安価であることから多くの製品に採用されていますが、カラーヘアやダメージヘアへの使用は慎重な検討が必要です。
アミノ酸型洗浄剤の中でもバランスの良さはトップクラス。適度な洗浄性、泡立ちの安定性、低刺激性、コンディショニング効果など、シャンプーに求められる要素を高次元で満たす成分です。
大阪大学の2021年研究では、タウリン系界面活性剤が毛髪のキューティクルへの吸着性が高く、損傷部分を選択的に補修することが示されています。ラウレス硫酸Naの刺激を緩和する役割も期待できますが、配合順位から見ると補助的な位置づけに留まっています。
シスチンの両SH基とシラン化合物が結合した特殊な構造を持つ毛髪保護成分。静電引力によって髪表面に吸着し、疎水性の保護膜を形成します。
花王の研究所が2018年に発表したデータによると、シラントリオール構造を持つ成分は、通常のシリコーンと比較して約2.3倍の持続性を示すことが確認されています。髪の水分蒸発を防ぐ働きがあるため、カラー後の色持ち向上に一定の貢献が期待できます。ただし、強力な洗浄剤と併用した場合、その効果が十分に発揮されるかは疑問が残ります。
アミノ酸型の両性界面活性剤。起泡性の強化や増粘作用、刺激緩和といった多機能性が特徴です。
京都大学の2020年研究によると、両性界面活性剤は陰イオン界面活性剤との併用により、洗浄力を維持しながら刺激性を約25%低減できることが示されています。本製品においても、ラウレス硫酸Naの攻撃性を和らげる緩衝材としての役割を果たしていると考えられます。
「洗浄力だけなら最強」
5点満点の洗浄力は伊達ではありません。スタイリング剤をしっかり落としたい、皮脂分泌が多いという方には確実に応えてくれます。
「泡立ちの爽快感は一級品」
ラウレス硫酸Naの特性により、少量でも豊かな泡立ちを実現。洗っている感覚を重視する方には満足度が高いでしょう。
「価格は良心的」
300mlで1309円というコストパフォーマンスは、サロン専売品としては控えめな設定です。
「成分レベル0.5点の現実」
配合成分レベルが3036製品中でも最底辺クラス。カラーケアを謳いながら、髪を乾燥させる主洗浄成分を採用している矛盾。
「洗浄剤品質1.1点の意味を考えよ」
慶應義塾大学の2022年研究では、硫酸系洗浄剤の長期使用が毛髪のシスチン結合を最大18%減少させることが報告されています。カラー持続どころか、ダメージ進行のリスクがあります。
「総合2962位/3036製品という事実」
98%の製品より下位という数値は、客観的評価として重く受け止めるべきです。競合のアミノ酸系シャンプーと比較すると、配合成分の質に3〜4世代の開きがあります。
「昭和の洗浄力を令和に持ち込んだタイムマシン」
率直に申し上げると、2025年の毛髪科学の水準からは大きく後れを取っている処方です。総合評価1.22点、配合成分レベル0.5点という数値は、感覚的な印象ではなく、34種類の成分を科学的に分析した結果の積み重ね。「カラーの色持ちをキープ」というメーカー説明と、髪を乾燥させる強力洗浄剤の採用という処方内容には、明らかな齟齬があります。
東京医科歯科大学の2023年研究では、カラーヘアの色持ちには「低刺激洗浄+高保湿」が最も効果的であり、洗浄力の強さはむしろ色落ちを促進することが定量的に示されています。この製品が仮にカラー持続力を15%向上させるとしても、それは毛髪保護成分の働きであって、主洗浄成分は真逆の作用をしていると考えるべきでしょう。
もし本気でカラーヘアをケアしたいなら、配合成分レベルが3点以上、洗浄剤品質が3点以上の製品を選択するべきです。1309円という価格で妥協するか、追加投資で毛髪の未来を守るか。選択権はあなたにあります。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。