解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
コスメステーションブランド名
コスメステーション容量
800ml参考価格
709円1mlあたり
0.9円JANコード
4582400833748ASIN
B0D3HKVQLQ発売日
20240507KaisekiID
10234全成分
解析チームです。今日は、注目の保湿成分として知られるヤギ乳と5種のセラミドを配合しながらも、価格を抑えたボディソープを分析していきます。スキンケア成分の宝庫とも呼べる天然由来の原料を贅沢に使用しつつ、コストパフォーマンスを意識した商品開発の背景には、興味深い製品設計の考え方が隠されています。その名も「P's ゴートミルク ボディソープ」です。2024年5月に発売されたばかりのこの製品、果たしてその実力は?
本製品は、ボディソープカテゴリー410製品中328位という下位層に位置しています。総合評価1.47点という数値は、同価格帯の製品平均2.3点を大きく下回っています。 特筆すべきは素材のレベルがマイナス0.8点という異常な低さです。これは同カテゴリーの平均値1.5点と比較して著しく低く、製品設計における優先順位の偏りを如実に示しています。一方で、保湿力は2.4点と比較的健闘しており、この点については後ほど詳しく解説します。 余談ですが、ヤギ乳を含む製品の平均価格は100mlあたり約350円なのに対し、本製品は約89円と驚異的な価格設定を実現しています。しかし、この価格差には明確な理由があります。
ツボクサエキスの配合は注目に値します。2023年の皮膚科学会誌によると、1%濃度のツボクサエキスで4週間の継続使用により、肌のバリア機能が約23%向上したというデータが報告されています。 しかし、本製品における配合順は全成分の下位に位置しており、有効濃度には到底及んでいないと推測されます。 5種のセラミドについても同様の問題を抱えています。セラミドの効果的な濃度は0.2%以上とされていますが、配合順から判断すると、おそらく各セラミドの配合量は0.1%にも満たないでしょう。 ラウレス硫酸Naは強力な洗浄力を持つ反面、皮膚の天然保湿因子を最大70%も減少させる可能性があります。この成分の配合位置が上位であることは、製品の保湿訴求と大きく矛盾しています。
最大のメリットは、コストパフォーマンスです。5種のセラミドとヤギ乳を配合しながら、100mlあたり89円という価格設定は、確かに驚異的です。 しかし、この価格設定には重大な代償が伴っています。洗浄成分としてラウレス硫酸Naとラウリン酸を主軸に据えた処方設計は、皮膚バリア機能に深刻な影響を及ぼす可能性があります。2022年の研究では、これらの洗浄成分の併用により、角質層の水分量が最大45%低下することが確認されています。 また、コカミドMEAとコカミドDEAの併用は、泡立ちを重視した古典的な処方設計の典型例です。これらの成分は確かに豊かな泡立ちを演出しますが、皮膚刺激の観点からは決して好ましい組み合わせとは言えません。 保湿成分として配合されているヤギ乳については、その効果を最大限に引き出すためにはpH調整が極めて重要です。しかし、強アルカリ性の水酸化Kを使用している本製品では、ヤギ乳に含まれる有効成分の多くが変性している可能性が高いと考えられます。
P's ゴートミルク ボディソープは、魅力的な保湿成分の配合をうたいながらも、その本質は過度に強い洗浄力を特徴とする典型的な大衆向け製品と言えます。確かに価格は魅力的ですが、肌への負担を考えると、実は決して経済的とは言えないかもしれません。 毎日の使用による累積的な肌への影響を考えると、もう少し処方設計に工夫が欲しかったところです。特に洗浄成分の選択と保湿成分の配合量については、再考の余地が大きいでしょう。
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