シャンプーでもっともクオリティを指し示す部分といえば洗浄剤ですが、その点に関してはクオリティを感じないのが率直な印象です。コカミドプロピルベタイン、オレフィンスルホン酸Naという、ストレートにいえばチープな素材でできている一品です。
補修成分はゴージャス!
洗浄剤の質は残念な感じですが、一転して添加成分はかなり力が入っている印象が明らかにあります。
セラミド、ケラチン、シルク、コラーゲンあたりから始まって、潤滑性のジヒドロキシプロピルアルギニンHCl、人工皮膚素材のキトサンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、キューティクル補修のクオタニウム-33と並びます。
ノンシリコンながら、あたかもシリコーンが入っているような潤滑性を感じることができるでしょう。
シリコン入りよりもキトサンやジヒドロキシプロピルアルギニンHClなどによってしなやかで、よりダメージ部分に選択的に吸着するといった機能的なリペア効果を付与することができるでしょう。
補修効果は悪くないものの、宣伝文は盛りすぎ?
以上のような特徴をもつシャンプー、となりますが、メーカーの商品説明はかなり盛ってますね。ホットペッパービューティーベストサロンAWARD全国一位?の評価の高いトップサロンLondが完全納得のダメージヘア専用シャンプーを発売!という感じで謳ってますが、一部納得できる部分も含むものの、全体としてはそんなに言うほどのクオリティとは思えません。
すごく単純化して表現するとしたら、マクドナルドでいえばてりやきマックバーガーのようなものです。
一見すると、テリヤキソースで味わいが濃い口ですが、ソースの下は大量生産のパン生地と牛豚の合いびき肉。つまり、普通のハンバーガーよりコストは安いという感じの作りなんですね。それでも、てりやきソースと相性がよくて美味しい、みたいな感じです。
ミラボーテシャンプーはベースの控えめに言っても安っぽい洗浄剤ベースがなんとも特徴的で、ダメージ毛に全く不向きなのですが、力技で使用感を良く感じさせるっていう感じの処方なのです。
さっきのてりやきソースではないですが、パンの部分や肉の素材の味が良いのではなく、味付けが濃いことで素材の悪さを隠しているかのような処方です。
それによって値段が安くなっていますし、相性が合うのであれば使うことは問題ありませんが、最高級の、完全納得のダメージヘア専用シャンプーではないことも頭の片隅に入れておく必要がありそうです。
本当に良いシャンプーはもっとも影響力のある洗浄剤の部分からコンディショニング効果を与えていくような素材をチョイスしますし、どちらかと言えばミラボーテシャンプーはクレンジングシャンプーのよう。
補修成分がゴージャス、と言いましたが、トップレベルには程遠く、どちらかと言うと表面的で持続性はそれほどありません。
つまりは、使ったその時は感触の良さを感じさせますが、すぐに質の悪さが露呈するタイプといえるでしょう。ベースがクレンジング系ですから、髪はむしろ傷む方向に傾くように思います。
言うほどダメージヘア専用な作りじゃない
一部の補修成分が良いだけ、大部分はチープ。