解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
富士産業株式会社ブランド名
ウェルベスト容量
250ml参考価格
3089円1mlあたり
12.4円JANコード
4969472206166ASIN
B0C54XDBD3発売日
20240517KaisekiID
10787全成分
解析チームです。今回は、富士産業株式会社が手がける「ウェルベスト 黒髪シャンプー」にズームイン!
白髪染めに時間をかけたくないあなたに、「染めながら洗う」という魅惑の選択肢。実はこのブランド、女性用育毛剤「リリィジュ」シリーズで知名度を上げたヘアケアのプロ集団です。そんな彼らが、黒髪ケア×ダメージ補修×スカルプケアの“全部入り”を狙って仕掛けたのがこのシャンプー。
ラウレス-6カルボン酸Naをはじめとする酸性石けん系洗浄剤に、ヘマチン、炭、セラミド類、アシタバエキスまで…成分を見ればわかる、本気の処方。しかも、染毛成分として塩基性色素を複数配合し、“カラーケア成分入り”としての構造をしっかり構築しています。以下、全力で分解していきます。
酸性石けん系洗浄剤と呼ばれ、泡立ち・さっぱり感・低刺激のバランスが秀逸な界面活性剤。pH5〜6あたりでも洗浄力が安定し、石けんのような洗い上がりながら、乾燥しにくい特徴を持ちます。
ケラチンとの高い親和性を持ち、毛髪補強・ハリコシアップに貢献。過酸化水素を分解するため、残留ブリーチ剤の除去にも機能。さらに、白髪抑制の研究(J Cosmet Dermatol. 2020)では、酸化ストレスの低減によって黒髪維持に繋がる可能性が示唆されています。
活性炭1gあたり表面積200〜400㎡という吸着モンスター。毛穴の汚れ、皮脂、整髪料をガッツリ吸着し、頭皮環境をリセット。スクラブとしての微粒子効果もあり、古い角質層や黒ずみ除去にも貢献します。
白髪抑制・血行促進・セラミド産生促進など多機能エキス。ビタミンA、フラボノイド、サポニン、タンニンと天然の恵みを凝縮。肌の水分バランスを整え、弾力と透明感を守ります。
18-MEA(メチルエイコサン酸)含有のラノリン由来成分で、キューティクル接着・滑り感向上に役立ちます。傷んだ髪の“バリア補修”に優れ、ヘマチンとの相乗効果が見込めます。
このシャンプーの最大の強みは、「白髪ケア×洗浄×スカルプケア×補修」というマルチ機能に集約されます。特に酸性石けん系界面活性剤(ラウレス-6/4カルボン酸Na)の選択は、石けん系にありがちなアルカリ残留を回避し、頭皮バリアを壊さずに皮脂を落とす、極めて合理的な処方設計。
また、染毛に関わる塩基性色素(青99、赤76、茶16)を複数使う点もポイント。これは「カラーが退色しにくい」+「徐々にトーン補正する」ダブル設計で、特に白髪が“薄く広がってきた人”との相性が良い印象です。
ヘマチンとクオタニウム-33による補修機構、炭の吸着&清浄効果、アシタバやハーブの血行促進による土台ケアまで、理論的には“かなり優秀”。にもかかわらず、育毛力と補修力はやや物足りないスコア(各2.0〜2.6点台)で止まっており、これは配合濃度や相互作用の設計が慎重すぎるためかもしれません。
気になる点は、価格帯に対して口コミ点数が2.9点とやや低めなこと。炭や染料の影響で色落ちが気になるという声、やや香りにクセがあるなど、ユーザー体験面で好みが分かれやすい印象です。
「ウェルベスト 黒髪シャンプー」は、“全部入り”を志す多機能系の王道を行くシャンプーです。しかも、単に白髪を染めるのではなく、髪と頭皮に負担をかけずに、ゆるやかにトーン補正していく設計思想が非常に好印象。
万人にウケるタイプではありませんが、30代後半〜50代の「最近白髪が気になるけど、染める時間も気力もない」層に刺さる設計。洗浄力やさっぱり感を重視しつつ、毛髪と頭皮のWケアを欲張りたい方には特におすすめ。
研究の裏付けがある成分も多く、値段なりの高機能をしっかり体感できるタイプです。セット使いでの染まりやすさ・持続性もあるため、ライン使い前提で考えるのもアリ。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。