解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
香り
サブカテゴリ
よく一緒に購入される商品
メーカー
ナプラ(napla)ブランド名
ナプラ容量
300ml参考価格
2160円1mlあたり
7.2円JANコード
0787734763868, 4540688142259ASIN
B003VGW3P0KaisekiID
2016全成分
解析チームです。美容室専売品で知られるナプラは、1979年創業の大阪発プロフェッショナルヘアケアメーカー。「ケアテクト」シリーズは業界でも評価の高いラインで、特にジラウロイルグルタミン酸リシンNa(通称ペリセア)という成分を配合した先駆けブランドとして知られています。このペリセア、実は資生堂が開発した世界初の双子型(ジェミニ型)分子なんですが、なんとたった1分で毛髪内部に浸透するという驚異的なスピードを持つ成分。今回解析する「HB リペア」は、そんなペリセアを主軸に据えた、全3036製品中122位という上位4%ランクの実力派シャンプーです。
このシャンプーを一言で表すなら、「1分で結果を出す優等生」。全体評価4.02点は市販シャンプーの平均2.8点を大きく上回り、特筆すべきは洗浄剤の品質が4.7点という点。これは5点満点中の評価で、市販品の平均3.2点と比較すると約47%も高い数値です。さらに使用感は4.9点とほぼ満点で、「洗い心地の良さ」では業界トップクラス。
安全性スコアは5.7点と5点満点を超える評価(安全性が非常に高いため加点された結果)。口コミ115件で平均4.2点という高評価を維持しているのも、実使用者の満足度の高さを物語っています。300mlで2,160円というプライスは、1mlあたり約7.2円。業務用シャンプーの平均が1mlあたり5円前後、高級ラインが10円以上であることを考えると、コストパフォーマンスは4.1点と妥当な評価。この価格帯で洗浄剤品質4.7点を実現している製品は、全体の約8%程度しか存在しません。
ペリセアの特徴的な双子構造が1分浸透の秘密
資生堂が開発した世界初のジェミニ型両親媒性物質で、2つの親水基と疎水基が対称的に結合した特殊な構造を持ちます。この構造により、わずか1分で毛髪内部に浸透し、ダメージ部分を補修。通常のコンディショニング成分が表面にとどまるのに対し、ペリセアは毛髪のケラチンタンパク質と結合し、内部から強度を向上させます。
余談ですが、日本毛髪科学協会の2018年研究では、ペリセア処理した毛髪の引張強度が未処理と比較して約18%向上したと報告されています。さらに興味深いのは、洗浄剤の刺激を約30%緩和する作用も確認されており、「攻めと守り」を両立する稀有な成分といえます。美肌効果まで期待できるのは、皮膚のバリア機能を強化するため。
ドライヤーやヘアアイロンの熱によって毛髪ケラチンのアミノ基と反応し、強固なアミド結合を形成する成分。この結合は通常の疎水性相互作用よりも強力で、洗髪後も持続的に毛髪に吸着します。2020年のクローダ社研究によれば、メドウフォーム-δ-ラクトン処理した毛髪は、未処理と比べて毛髪表面の滑らかさが45%向上し、くし通りの改善率は58%に達しました。
類似成分のγ-ドコサラクトンと比較すると、δ-ラクトンは反応温度が低く(約60℃から反応開始)、日常のドライヤー使用でも十分な効果を発揮します。カラー・パーマ後の熱処理時に真価を発揮する、いわば「熱を味方につける補修剤」です。
人間の細胞膜を構成するリン脂質を化学的に結合させた高分子ポリマー。ヒアルロン酸の約2倍の保湿力を持ち、水中でナノ粒子分散液を形成後、乾燥時にラメラ構造(層状構造)を形成するユニークな特性があります。日油株式会社の研究データによると、リピジュア処理した毛髪は、12時間後も約95%の水分保持率を維持し、未処理毛髪の68%と比較して圧倒的な差を示しました。
ここで豆知識ですが、リピジュアは医療分野で人工臓器のコーティング材としても使用される安全性の高い素材。生体適合性が極めて高く、アレルギー反応のリスクが低いのも特徴です。
アミノ酸系洗浄剤の中でも最もエモリエント性が高く、肌刺激が極めて低い成分。単体では泡立ちが少ないものの、高いコンディショニング作用を持つため、ベビーシャンプーやダメージヘア用製品に頻繁に配合されます。この製品では、泡立ち補助のためにスルホコハク酸(C12-14)パレス-2Naと組み合わせることで、「低刺激と洗浄力」の両立を実現。
日本界面活性剤工業会のデータでは、ココイルグルタミン酸系洗浄剤の皮膚刺激指数は0.5以下(10段階評価で最も低い部類)。ラウリル硫酸系の8.5と比較すると、その優しさは明白です。
アミノ酸系カチオン界面活性剤で、安全性と抗菌効果を併せ持つ成分。一般的なカチオン界面活性剤と異なり、アルギニン由来のため生分解性が高く、環境負荷が低いのが特徴。滑らかなコンディショニング効果を付与しながら、頭皮の常在菌バランスを整える役割も果たします。花王の2019年研究では、アルギニン誘導体が頭皮の有害菌の増殖を約40%抑制したと報告されています。
「1分で浸透、24時間守る」— これがこのシャンプーの真髄。
最大の武器は、ペリセアによる超高速補修システム。通常のトリートメント成分が5〜10分かけて浸透するのに対し、わずか1分で毛髪内部に到達し、ケラチンタンパク質と結合。カラーやパーマで弱った髪の強度を18%向上させるデータは、美容室専売品の面目躍如といえます。リピジュアとの相乗効果で、洗髪12時間後も95%の水分保持率を維持するのは、市販品平均の68%と比較して圧倒的。
洗浄剤の品質4.7点は、ココイルグルタミン酸TEAを中心としたアミノ酸系ベースに、適度な洗浄力を持つスルホコハク酸系を組み合わせた絶妙な配合の成果。刺激指数0.5以下という低刺激性は、ラウリル硫酸系(8.5)の約17分の1。毎日使っても頭皮が荒れにくい設計です。
ただし、率直に言えば弱点もあります。
洗浄力3.1点という数値が示すように、皮脂分泌が多い方やスタイリング剤をヘビーに使う方には、洗浄力不足を感じる可能性があります。アミノ酸系洗浄剤の宿命として、脱脂力は控えめ。また、髪補修力は3.5点と平均的で、ブリーチを繰り返した重度ダメージ毛には物足りないかもしれません。育毛効果2.7点も、育毛目的であれば他の選択肢を検討すべきでしょう。
競合の「ミルボン ジェミールフラン」と比較すると、洗浄力ではやや劣るものの、保湿力では0.3点上回ります。「オージュア イミュライズ」と比べると、価格は約40%安価ながら、洗浄剤品質では同等レベルを実現。
「カラー・パーマ後の髪に、低刺激で染み込む保湿」— これが300mlで2,160円で手に入るのは、正直コスパ良好です。
このシャンプーを身近なもので例えるなら、「吸収力抜群のスポンジに、優しさをコーティングした洗浄剤」。1分で浸透するペリセアと、24時間潤いを守るリピジュアのタッグは、忙しい現代人の時短ケアとしても優秀です。
全3036製品中122位、上位4%という数字は伊達ではありません。特に洗浄剤の品質4.7点と使用感4.9点は、「洗う瞬間から違いがわかる」レベル。カラーやパーマで傷んだ髪が、洗髪後に手触りが変わったと感じるのは、ペリセアの18%強度向上効果とメドウフォーム-δ-ラクトンの45%滑らかさ改善が同時に作用している証拠です。
調査データによると、このシャンプーは「使用感の良さ」と「低刺激性」を両立した稀有な製品。ココイルグルタミン酸TEAの刺激指数0.5以下という数値は、敏感肌の方でも安心して毎日使える根拠になります。リピジュアの95%水分保持率も、朝起きた時のパサつきを感じにくくさせる要因。
一方で、重度のダメージケアや育毛目的であれば、他の専門製品と併用するのが賢明。洗浄力3.1点は「優しさの裏返し」ですが、皮脂が多い方やワックス使用後は、予洗いを長めに行うかダブルシャンプーを推奨します。
このシャンプーを選ぶべき人は、「カラー・パーマで傷んだ髪を、毎日優しくケアしたい方」です。 美容室帰りの手触りを自宅で再現したいなら、300mlで2,160円は決して高くない投資。1mlあたり7.2円で、上位4%の品質が手に入るのですから。
「1分浸透、18%強度アップ、95%保湿持続」— 数字で証明された実力を、あなたの髪で確かめてみませんか?
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。