カテゴリ:シャンプー
総合ランク
総合点

1mlあたり
カテゴリ内順位
一部の成分に注意が必要です
規制フラグ成分(CMR/SVHC/IARC/CIR/EU)は検出されませんでした
個人差要因皮膚感作性1件・経皮吸収15件
メーカー
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)ブランド
h&s容量
330ml参考価格
687円1ml単価
2.1円JAN
4987176370778ASIN
B0GGHQ3K3R発売日
2026年3月18日ID
11353シリーズ名
グリーンゼラニウム ドライスカルプケア対象の髪タイプ
乾燥頭皮・フケ・かゆみが気になる方向け詰め替え
なし公式サイト
公式サイトを見る商品説明
解析チームです。「ドライスカルプケア」を冠するh&sの新モデルを成分レベルで徹底解析。メーカーの訴求と処方内容に、見逃せないギャップが浮かび上がりました。
総合点2.6点(平均3.0点比 -0.4)。3226製品中1735位という位置づけは「やや物足りない」水準です。最も深刻なのは、製品コンセプトと実スコアの乖離です。スカルプケア力0.9点・髪補修力1.2点・配合成分レベル1.3点はいずれも「要注意」ゾーン。一方、洗浄剤の品質は3.9点と「平均以上」を記録しており、「洗うこと」に特化した設計であることが数値から読み取れます。
スタッツ スコアボード
平均 3.0点 を基準に可視化(5点満点)
スコアはシャンプー解析ドットコム独自の成分評価アルゴリズムに基づく
特筆すべきは「洗浄剤の品質3.9点」と「スカルプケア力0.9点」の極端な開き(差:3.0pt)。泡立ちや洗浄の使用感を最適化する設計技術は確認できる一方で、乾燥頭皮へのケア成分は実質的に手薄です。余談ですが、国際化粧品工業連盟(IFSCC)の報告によると、脱脂力の強いアニオン系洗浄剤は皮脂膜を損傷しやすく、乾燥頭皮ケア製品には低刺激洗浄基剤との組み合わせが推奨されています。
全成分リストの第2位に位置する主要洗浄剤。ラウレス硫酸ナトリウム(SLES)の別名で、市販シャンプーで最も広く使われるアニオン界面活性剤です。前身のラウリル硫酸ナトリウム(SLS)よりも皮膚への浸透性は低下していますが、脱脂力・起泡力は依然として強く、頭皮の皮脂膜を損傷するリスクがあります。EWGスコア5、日本では旧指定成分(現・表示指定成分の前身)。乾燥頭皮向け製品のメイン洗浄基剤としての採用は、成分評価上の疑問点です。推奨配合量5〜20%の範囲で配合されているとみられます。
旧指定成分とは?
かつて「必ず全成分表示が必要な要注意成分」として指定されていたカテゴリ。現在は全成分表示が義務化されたため制度自体は廃止されましたが、皮膚感作・刺激リスクのある成分として研究者の間では引き続き注目されています。
ヤシ油由来の両性界面活性剤で、EWGスコア2・生分解性0.80と安全性・環境性能が高い成分。第3位配合の位置から、SLESの刺激を緩和する「相乗補完」として機能していると読み解けます。アニオン界面活性剤(SLES)との組み合わせでクリーミーな泡質を実現しながら、刺激軽減効果を付与する処方意図が確認できます。ただし、コカミドプロピルベタイン単独の配合量比から見て、SLESの脱脂力を十分に中和するには力不足の可能性があります。赤ちゃん向け製品にも使用される低刺激素材であり、処方のなかで最も評価できる洗浄成分です。
一般消費者には馴染みの薄い成分ですが、処方設計上の重要な役割を担います。ハイドロトロープ(可溶化補助剤)として機能し、他の界面活性剤の溶解安定性を高めながら、特に香料成分(グリーンゼラニウム)の均一分散を促進します。成分間の相互作用データでも「キシレンスルホン酸アンモニウム×香料」の相乗効果が確認されており、この製品の「香りの安定した発現」を支える裏方的な成分です。CIR評価はSafe as Used。
最も懸念される成分です。EWGスコア8(最高リスク帯)かつGHS感作性1B物質に分類される防腐剤混合液。EU規制では洗い流す製品(リンスオフ)のみ0.0015%以下という極めて厳しい上限で許可されており、日本でも洗い流さない製品への配合は不可です。本製品はシャンプー(リンスオフ)のため規制上は適合していますが、乾燥頭皮・敏感な頭皮を持つユーザーを主要ターゲットとする製品に採用されている点は、設計上の一貫性という観点から疑問が残ります。MCI:MIは3:1の混合比で相乗的な抗菌効果を発揮しますが、同様の防腐効果はより低リスクの代替成分でも実現可能です。
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースと同グァーガムの2種のカチオンポリマーが配合されています。どちらもダメージ毛の負電荷と静電引力で結合し、キューティクル表面をコーティング。帯電防止・指通りの向上に寄与します。アニオン界面活性剤(SLES)を主体とするシャンプーベースとの組み合わせで、洗い上がりのコンディショニング感を演出する処方設計です。ただし、髪補修力1.2点という数値が示すように、毛髪内部へのダメージ修復を期待できる成分は配合されておらず、コーティングによる一時的な手触り改善にとどまります。
ここが評価できる
洗浄剤の品質3.9点。SLESとコカミドプロピルベタインの組み合わせでクリーミーな泡立ちを実現。
セルロース系・グアー系ダブル配合で、洗い上がりのサラサラ感を演出。
15成分平均の生分解性0.81は「易分解」水準。グリセリン・クエン酸ナトリウムなど生分解性1.00の成分が複数含まれる。
コスパ2.9点は標準的。ドラッグストア流通の価格帯として入手性は高い。
ここが物足りない
スカルプケア力0.9点。メイン洗浄基剤にSLS改良型(EWG5)を採用し、頭皮の皮脂膜を落としやすい処方構成。
保湿力1.6点・髪補修力1.2点。濃グリセリンのみで保湿を担おうとする設計では、乾燥頭皮への実質的なアプローチは限定的。
感作性の高い防腐剤が、敏感な乾燥頭皮を持つ方を対象製品に配合されている点は設計上の一貫性に疑問。
配合成分レベル1.3点。スカルプケア・育毛・エイジングケアに寄与するアクティブ成分は実質的に見当たらない。
注意点:組み合わせで生じうる問題
「コンセプト倒れ」の乾燥頭皮ケアシャンプー
洗浄設計の技術力はあるが、スカルプケア成分への投資が最小限にとどまる
「乾燥頭皮・フケ・かゆみが気になる方向け」という製品ポジションに対し、主洗浄基剤にSLES(EWG5)を採用し、スカルプケア力0.9点・保湿力1.6点という数値が出ている実態は、訴求とのギャップが大きいと言わざるを得ません。洗浄剤の品質3.9点・生分解性0.81という数値が示すように、「よく泡立ち、泡切れもよいシャンプー」としての完成度は一定水準を保っています。しかし乾燥頭皮の根本的なケアを期待すると、成分の裏付けが追いついていません。
余談ですが、P&Gの社内研究(Journal of Cosmetic Science掲載)によると、フケ・頭皮のかゆみには皮膚常在菌バランスや皮脂分泌量の調整が有効とされており、単なる洗浄成分の最適化だけでなく頭皮環境成分の処方が業界標準になりつつあります。本製品の処方はその潮流に乗り切れていない印象です。
口コミデータが0件の段階のため実使用感との照合はできませんが、洗浄剤品質3.9点という数値からは、泡立ちや洗い心地への評価は得やすい可能性があります。一方、継続使用後の乾燥感や頭皮ケア効果の物足りなさは、成分構成から予測できる範囲内です。
使用シーン別推奨度:
このシャンプーの「強みと弱み」を一覧で整理
泡立ち・使用感
設計レベルは平均以上
環境負荷
生分解性0.81で低負荷
スカルプケア
0.9点・要注意ゾーン
保湿力
1.6点・アクティブ成分不足
防腐剤の安全性
MCI/MI:EWG8・感作性1B
コスパ
2.9点・標準水準