カテゴリ:シャンプー
総合ランク
総合点

1mlあたり
カテゴリ内順位
一部の成分に注意が必要です
規制フラグ成分(CMR/SVHC/IARC/CIR/EU)は検出されませんでした
個人差要因皮膚感作性1件・経皮吸収9件
メーカー
P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)ブランド
h&s容量
340ml参考価格
687円1ml単価
2円JAN
4987176370433ASIN
B0GGHZ56BQ発売日
2026年3月18日ID
11356シリーズ名
5 in 1 マイルドモイスチャー対象の髪タイプ
乾燥毛・フケ・かゆみが気になる方向け詰め替え
なし公式サイト
公式サイトを見る商品説明
解析チームです。P&Gのロングセラー「h&s」シリーズから登場した新モデル・モイスチャータイプを成分レベルで分解します。フケ・かゆみ対策を謳う医薬部外品ですが、スタッツデータからは製品名「モイスチャー」と成分処方の間に看過できないギャップが浮かび上がりました。
Stats Overview — h&s モイスチャー
総合スコア
2.38/5.0
洗浄剤の品質
3.9/5.0
洗浄力
3.1/5.0
スカルプケア力
0.2/5.0
保湿力
1.3/5.0
髪補修力
1.2/5.0
安全性
2.4/5.0
コスパ
2.8/5.0
配合成分レベル
1.4/5.0
平均スコア:3.0点基準 / シャンプー3226品中1927位
総合スコア2.38点は業界平均(3.0点)を0.62点下回り、3226品中1927位と評価スペクトルの下半分に位置します。特に乖離が顕著な3項目が、この製品の本質的な課題を物語っています。
スカルプケア力0.2点、髪補修力1.2点、保湿力1.3点はいずれも「要注意」水準。「モイスチャー」という製品名が示す保湿ケアへの期待に対して、成分処方が大きく乖離しています。一方で洗浄剤の品質3.9点(平均以上)という唯一の強みが示すように、「汚れを落とす」という一点に処方の重心が置かれた設計と読み解けます。フケ・かゆみ対策を謳う医薬部外品である以上、頭皮環境への配慮が成分から見えにくい点は注目すべき論点です。
生分解性平均0.71という数値は「易分解(環境負荷低)」に分類されており、環境負荷の観点では一定の評価ができます。
全成分の第1番目に位置する主洗浄剤。EWGスコア8(10段階)、GHS感作性分類1Bという数値が示す通り、ヘアケア用洗浄剤のなかでも刺激性が際立って強い部類です。分子量が小さいため皮膚バリアを超えて深部へ浸透しやすく、皮脂だけでなく天然保湿因子(NMF)やケラチン構造にもダメージを与えることが知られています。英国ハートフォードシャー大学の研究では、SLSによる経表皮水分蒸散量(TEWL)の有意な増加が確認されており、バリア破壊型の洗浄力であることが裏付けられています。なお、GHS感作性1Bは「感作性物質」として皮膚への反応性を示すデータがある分類で、頭皮が敏感な方には特に留意が必要な情報です。
SLSにエチレンオキサイドを付加した改良型アニオン界面活性剤で、EWGスコア5・旧指定成分(日本の旧制度下で表示義務があった成分)。分子量を増大させることでSLSより皮膚深部への浸透性は低下し(経皮吸収リスク0.25)、刺激性は幾分緩和されています。ただし脱脂力・起泡力は依然強く、第1成分のSLSと二段構えで配合されることで相乗的な洗浄力が生まれている構成です。CIR(化粧品成分安全性審議会)の評価は「Safe with Qualifications」であり、使用濃度や条件によって安全性が変わりうる成分として位置づけられています。
ヤシ油由来の両性界面活性剤でEWGスコア2・生分解性0.80という処方中最も安全性評価が高い洗浄補助成分。主たる役割はSLS/SLESの刺激を一定程度緩和し、泡質を改善することです。実際にSLESとの組み合わせでは泡のクリーミー感と刺激低減効果が確認されており(相乗効果データあり)、処方設計上の「バッファー役」として機能しています。ただし、SLS・SLESが処方上位2成分を占める現状では、この緩和効果には構造的な限界があります。
主成分はベヘントリモニウムクロリド(C22アルキル鎖)のEWGスコア6のカチオン界面活性剤。ダメージ部位に吸着して帯電防止・疎水性回復を担い、しっとり系の仕上がりをもたらすコンディショニング剤です。一方で、同処方に含まれるSLS(アニオン系)との間には電気的な拮抗関係があり、互いの機能を打ち消し合うリスクが指摘されています。「洗浄で削り、カチオンで補う」設計自体は一般的ですが、削る力が強すぎるとカバーしきれない場合があります。
マメ科グアー豆由来の植物性高分子ポリマーをカチオン化した成分で、生分解性0.85・経皮吸収リスク0.10と環境面・安全性面に優れた処方数少ないポジティブ成分。アニオン界面活性剤(SLS/SLES)と組み合わせることで吸着性が高まり、コンディショニング効果を発揮する処方設計の巧みさが見られます。ただし、同処方にはカチオン系の塩化アルキルトリメチルアンモニウム液も含まれており、カチオン過多によるビルドアップ(成分の毛髪への蓄積)リスクも理論上は否定できません。
豆知識
余談ですが、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)によると、SLSは実験室でのタンパク変性試薬(SDS-PAGE)にも使用されるほどのタンパク質変性力を持ちます。洗浄力の高さとトレードオフの関係にある刺激性という観点では、配合順位(処方中の相対量)が議論のポイントになります。
メリット
デメリット・注意点
注意点:カチオン化グアーガムと塩化アルキルトリメチルアンモニウム液という2つのカチオン系成分が同居しており、長期連用では毛髪へのビルドアップ(成分蓄積)が起こる可能性があります。ザラつきや重さを感じた場合は使用を見直す判断材料になります。
総合スコア
2.38
3226品中 1927位
ひとこと評価
「洗浄力特化の"全部乗せ削り"シャンプー」
SLS筆頭の二段構え洗浄設計は「落とす力」に振り切っており、モイスチャーやスカルプケアの訴求と処方の中身が乖離。フケ除去という目的には一定機能するが、頭皮や髪を同時に整えたい用途には成分構成が追いついていない。
「汚れを落とす」という一点においては洗浄剤品質3.9点と機能しますが、それ以外の側面—保湿・補修・スカルプケア—はいずれも要注意水準に留まります。製品名「モイスチャー」が示す保湿訴求と、保湿力1.3点・配合成分レベル1.4点という実態の乖離は、処方設計の優先順位を正直に反映しています。
使用シーン別推奨度:
口コミ件数が0件と市場評価データが蓄積されていないため、実際の使用感との照合は現時点では行えませんが、@cosmeスコア4.1/7.0という数値は成分分析結果と概ね整合しており、強い支持も強い批判もない「可もなく不可もなく」の評価に落ち着くと推察されます。
---