スカルプDの育毛剤です。シンプルに、効果の程はどんなものでしょうか?
このトニックの中核となっているのは、タマサキツヅラフジアルカロイド。セファランチンと呼ばれ、かつては民間薬として使われていた医薬品です。結核やハンセン病の治療薬として使われてきた歴史があります。
この成分は現在、脱毛剤として用いられるようになっています。この成分の出来栄えによって、このトニックの命運は決まるといっても過言ではないでしょう。
現在セファランチンを評価するのに役立つ指標が、日本皮膚科学会が2010年4月に発表した男性型脱毛症への対処法としての5段階評価です。
その中でセファランチンはC2 (根拠がないので勧められない)と評価されており、お世辞にも効果的とは考えられませんね。
ちなみに、動物実験では効果が示されている、とメーカーは主張しているようです。
この他の成分も、質の良い植物エキスを揃えてはいますね。男性ホルモン抑制作用、抗酸化作用を中心に、血行促進作用など育毛に重要な効能をもつ成分も含まれます。
また、ペリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールの浸透力も加わるので、単純にエキスが肌に乗っかる、という以上に恩恵を受けられそうなのは嬉しいですね。
決して悪くはないトニック剤だと言えます。
あくまでも、多くを求めないトニック剤としてならば。
ただ、発毛とか育毛を期待しすぎてしまうと、少々荷が重いように感じます。
セファランチンがまったく無意味とは思いませんが、果たして発毛という結果をストレートに出せるのかというか微妙なのでしょう。
期待しすぎず、頭皮のコンディションアップを狙うのであればとても効果的な製品ではあるといえます。
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