基本的にはよくある市販のコンディショナーのような内容がベースになっています。
油性基材とシリコン、カチオン界面活性剤にアミノ酸各種、という部分ではありきたりなコンディショナーを予感させるには十分ですが、ちょっと様子の違う成分が配合されていました。
(ジヒドロキシメチルシリルプロポキシ)ヒドロキシプロピル加水分解シルクですね。
これはちょっとした驚きです。いわゆるヒートプロテイン的な仕事をする高機能コーティング成分で、均一な被膜形成と、ビルドアップしにくい美しいコーティング再現性が特徴です。
ダメージ部分に選択的に吸着し、さらに熱を加えることでコーティングの架橋が形成されるという機能性成分で、この価格帯で配合があるのは比較的珍しいですね。
トップレベルのプロ用トリートメントでも常連となっている成分ですので、ジュレームへの配合はちょっと驚きました。
さらに、エクトインは環境ストレスに耐性のある機能性保湿成分であり、この成分もコスト安な製品に配合されるのは珍しいです。
これら二つの機能性成分が全体的なクオリティをぐっと引き上げる要素になっていて、トリートメントとして一段上のレベルに引き上げる役割を担っています。
典型的な市販コンディショナーというのが残念ですね。
コスト的な問題ももちろんあったのでしょうが、ヒートプロテインにしても周りの良い素材との相乗効果でぐんぐんとクオリティを上げられるタイプですので、これ単体で配合されていてもさほどインパクトが伝わりやすいとまでは言いづらいかもしれません。
ちょっともったいないなーと思うのが、。相乗効果を取り入れる成分が非常に乏しいことですね
コーティングにしてもリペア効果にしても、保湿機能にしても、やはり一級品のトリートメントのレベルにまでは届かないでしょう。
良い素材が一時的には違いを見せられるとしても、ややインパクトや持続性に欠けるものになってしまうのは否めません。
それでも、市販のトリートメント製品の中では少し質が良い、ということには変わらないので、この価格帯、市販品の中で選択肢を探されている方には1つの候補としてアリではないかと思います。
あくまでも効果は高くないのですが、繰り返し使ってもデメリットが低いといった機能性であったり、ドライヤーをすることでコーティングが強化されるという違いの部分に魅力を感じられるのであれば、良い結果をもたらすでしょう。
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