解析結果
総合点
総合ランク
成分数
植物エキスの数
コスパ
安全性
素材の品質
洗浄剤の品質
洗浄力
髪補修力
育毛力
使用感の良さ
エイジングケア
ホワイトニング効果
保湿効果
スキンケア力
環境配慮
浸透力
即効性
持続性
ツヤ感
サラサラ感
特に優れた素材
注意が必要な素材
メーカー
無印良品ブランド名
無印良品容量
400ml参考価格
1491円1mlあたり
3.7円JANコード
4550584404320ASIN
B0DR1S19YL発売日
20241220KaisekiID
10734全成分
解析チームです。今回は、無印良品の「精油の香り シャンプー イランイラン&オレンジの香り」にスポットを当てていきます。無印良品といえば、“シンプルの極み”を極めたミニマリズムの雄。日用品から化粧品まで、「あれ?これでいいじゃん?」と思わせる絶妙なラインナップを展開していますよね。そんな無印が打ち出した、植物精油を前面に出したナチュラル系シャンプー。その裏側に潜むフォーミュラの実力とは一体どこまで信頼できるのか?成分の選定から使用感、洗浄力のバランスまで、毛髪科学・製剤学・皮膚科学を駆使して徹底的に解析します。
「精油の香り シャンプー(イランイラン&オレンジ)」は、アミノ酸系洗浄剤をベースとしたマイルド設計の製品。総合ランクは597位/3036製品中と中堅どころに位置しており、総合スコアは3.34点(5点満点)とやや控えめですが、安全性(4.7点)と使用感(3.8点)は良好です。
素材のレベルは3.7点と比較的高水準で、植物精油の香りとアミノ酸系界面活性剤の組み合わせが功を奏しています。対して、髪補修力(2.9点)や育毛力(2.1点)は控えめで、あくまで「洗う+香りを楽しむ」用途に特化した設計です。洗浄力は4.1点と、アミノ酸系にしては健闘しており、「洗いすぎない清潔感」を求める層にフィットします。
市場全体と比較すると、アミノ酸系シャンプー平均の洗浄力は3.6前後が多いため、+13%程度の洗浄力アップといえます。また、保湿力(3.7点)やエイジングケア力(2.9点)も平均的で、成分バランスの良さが光ります。
アミノ酸系洗浄剤の中でも、極めてマイルドでコンディショニング性が高い成分。泡立ちは単体だと極めて控えめですが、その代わり肌への刺激が少なく、ベビーシャンプーやダメージヘア向けに頻繁に採用されます。無印良品のこの製品では補助的な位置づけで、他の洗浄剤と併用することでその弱点を補っています。
バランス型アミノ酸系洗浄剤の代表格。洗浄性・泡立ち・低刺激・コンディショニング性の全てを高水準でキープできる万能型で、「アミノ酸系=泡立ちが悪い」の印象を和らげる重要な役割を担っています。
研究データでも皮膚刺激性が極めて低く(Aguirre et al., *Journal of Surfactants and Detergents*, 2016)、敏感肌や子どもにも適した処方設計が可能です。
中性~弱酸性のアミノ酸系洗浄剤で、さっぱり系の洗い心地を得られやすい点が特徴です。特に脂性肌や軽い整髪料を使用している人にはちょうど良い洗浄感。ココイルグルタミン酸TEAとバランスをとる形で、製品全体の“重さ”を抑えています。
精油の香りというだけあり、この2つの精油が中心となる香り設計。オレンジ果皮油にはリモネンを中心とした爽やかな柑橘香があり、気分をリフレッシュさせる作用があります。一方、イランイランはβ-カリオフィレンやリナロールなどを含み、エキゾチックで深みのある甘さが特徴。組み合わせることで単調にならず、洗髪時の香り体験に奥行きを出しています。
最大のメリットは、やはり精油ベースのナチュラルな香りと肌への優しさです。アミノ酸系3種の組み合わせにより、低刺激性と洗浄力のバランスが非常に優れており、使用感スコア(3.8)は納得の高評価。さらに、成分全体のうち約63%が保湿・香り・コンディショニング目的で構成されており、機能面でもただの“香りシャンプー”にとどまっていません。
一方でデメリットとしては、髪の補修力(2.9点)と育毛力(2.1点)が低めな点が挙げられます。これは、ケラチン系やペプチド系の補修成分が配合されていないことが影響しています。また、泡立ちは控えめなため、ヘアスタイリング剤や重めのオイル使用後には、やや物足りなさを感じる可能性も。ココイルグルタミン酸TEA単体では泡立ちに乏しく、他の補助剤との配合でギリギリ泡感を保っている構成です。
とはいえ、税込1491円/400mLという価格設定は、アミノ酸系+精油系シャンプーとしてはかなり良心的で、コスパスコア3.8点もうなずける数値です。
無印良品の「精油の香り シャンプー(イランイラン&オレンジ)」は、“洗浄力がありすぎない心地よさ”を求める人にぴったりの選択肢。アミノ酸系の優しさと精油の香りが融合し、シンプルながらも“設計の意図”が感じられる一品です。
育毛や補修を期待する方には少し物足りないかもしれませんが、頭皮に優しく、香りでリラックスしたい人にとっては、日常使いにぴったりの相棒になるはず。植物由来の設計を押し出しながらも、肌への配慮、香りの工夫、そして洗浄力の適度な設計と、全体にバランスのとれた印象。
シャンプー解析ドットコム・カイセキストアなどを運営。